………………なあ。
その。……寂しい、とは思わないか。
俺が、…帰っちまったら。
俺は…少し寂しいと思う。ここで過ごした日々は…夢みたいな日々だった。
俺は、………その、…船長っつー立場だから、いつも周りは俺に変に気を使うやつばかりでな。
○○は知らないと思うが、俺の名前はここらの海じゃ結構有名でさ。新しく知り合うやつは大体皆俺に媚びてくるようなやつばかりで…女なんかは特にそうだな。
…だから、○○みたいになんの計算もなく、まっすぐ俺に接してくれる女性は中々いなくてさ。
菊だってそうだ。なんの偏見もなしに俺自身を見て、友人のように接してくれた。
だから、すげえ楽しかったんだ。
最初はどうなる事かと思ったんだけどな。ずっとここに居たいとすら思ってしまうほどに、俺は……。
まあ、んな事言ったら仲間のヤツらに怒られちまうけどよ。
(「……私も、オリバーさんが帰っちゃったら寂しいです。すごく寂しいです」)
(そう言うと、くす、と笑って、オリバーさんは私の手を握った。)
…………ありがとな。
……。
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