名前:アーサー

スコーンの数172個目

撫でる!

(2/11といえば。私の祖国であり、大好きなお爺ちゃんでもある、菊さんのお誕生日だ。
勿論お祝いする気満々だし、いつもお世話になってるお礼も兼ねて盛大に祝ってあげたい!……とは思うのだが、肝心のプレゼントについて私はひたすらに悩んでいた。)

(……菊さんって、何が欲しいんだろう。
そう考えると、何も思い付かなくなる。菊さんはきっと、私が何をあげても喜んでくれるだろう。でも、だからこそ、一番喜ぶ物をあげたい!……でも何も思い付かない!!
そして悩むよりいっそ聞いてしまおう、という結論になり、菊さんに欲しいものを聞きに行く。そしたら、にっこりと微笑まれひとこと。)


「ーーでは、1日、貴女の時間を私に下さいな」


(……それは、もちろん、言われずともそのつもりでいた。もう一日を通して菊さんお誕生日おめでとうパーティをするつもりでいた。
菊さんからのリクエストとはいえ……私なぞの時間にそんなに価値があるとは思えないし、どうせならやっぱりなにかプレゼントを用意したいなあ……

……なんて考えながら、結局なにも思い浮かばず、前日の夜を迎えてしまった。)

(………明日どこか菊さんと一緒に出掛けた先で菊さんが欲しいものとかあったらそれを買う感じにしよ……そうしよ…。
時計はもう深夜の2時半をさしている。悩みすぎて眠れずにいたけど、明日は当日だ。寝坊でもしたら大変だ。早く寝ないと…。)