ええ。嫌いですね。(キッパリ)

…弱いでしょう。お前達人間は。
私達国は、お前達人間で出来ています。人間が消えれば、国も消え、私達も消える。
私は死にません。撃たれようが斬られようが。ええ、人間なんかより遥かに強い。人間なんぞより長く生き、知識だって人間如きが敵う境地ではない。

……それなのに、根本はお前達、弱ったらしい人間で出来ている。誰にも殺せない私達を、お前達人間は殺す事が出来る。

…不愉快なんですよね。目の前に居たら直ぐにでも殺したい程に。だが、私達が人間を殺す事はある意味自殺になる。
虫のように弱くて頭も悪い癖に……結局、私達は人間には敵わない。

だから嫌いなんですよ。
…人間も、自分自身も。



…………なんです、きょとんとして。

言っておきますが、お前の事も嫌いです。
私の妹と同じ顔をして、へらへらした態度を取られると後ろから斬り殺してしまいそうになる。
せめてもう少ししっかりとして頂きたいものです。よくもまあこんなのでここまで無傷で生きてられたものですよ。
余程平和なのですね、お前がいた世界は。


……。

…………平和な世ならば。…あの子も、お前と同じように、なんの気もなしに、なんの心配もなく、ただ笑って過ごせていたのかもしれませんね。

だが、この世は違う。それでは私たち国は生きていけない。…ああするしかなかった。
……まあ、あの子はもう亡国ですがね。


…話しすぎました。ただの独り言です、忘れなさい。