宮廷の中の灯りが全て消えた頃、こっそりと部屋を抜け出した。
いつも遅くまで仕事をしている文官達も流石にこの時間は眠っているのか、廊下で誰かとすれ違う事すらなくただ自分の足音だけがぺたぺたと響いている。

誰もが眠っているこの時間なら、きっと彼も寝ているに違いない。
灯りの落ちた廊下は薄暗く不気味だったが、ここを乗りきれば彼の部屋だ。足早に、しかし音を立てないように目的地へ急いだ。


お邪魔しまーすグヒヒ


布団に潜り込む