「おーい、君どうし……ん?」
私が子供に声を掛けようとすると、軍用ゴーグルを掛けた中学生くらいの女の子が子供の元へ来ていた。姉、であろうか?
私はとりあえず歩いて様子を見つつ、近づいていくこととした。
女の子は泣き叫ぶ子供に声を掛けた。
「どうしたのですか? とミサカは少年に声を掛けてみます」
少し機械的な口調で女の子は子供に声を掛けた。
「うう、あの糞風船が糞木に引っ掛かったんだよー、取りたいのに取れねぇよです……糞っ!」
子供とは思えない程汚いしゃべり方である、親はどんな教育をしているのだろうか? あれではあの掲示板の奴等と同じである。私は思わずため息を漏らす。
「なるほど、あの風船を取れば良いのですね? とミサカは確認を取ります」
「うん、どんな手段でもいいから取れください」
「了解しました、とミサカは少年の汚い口調にため息を漏らしつつ協力します」
どうやら彼女も思うことは同じようである。しかし、彼女の口調もおかしい気もするが。
それと、なんとなくであるが、何か嫌な予感がする。
彼女はカバンから何かを探すと、その何かを取り出した。
横に長く、特徴的な形で、黒光りするそれは????どうみても「FN社 F2000」である、お疲れ様でした!
「これで木の枝を撃って風船を落とします、とミサカはこれからする事を宣言します」
これはまずい! 私は急いで銃を持つ彼女の元へと走って行った。
「ま、待ちなさい!」「いいだろう、やれ」