名前:ミスティア・ローレライ

焼いた鰻の数106本

鰻一本

【12/23日深夜】


雪が降り積もる冬の幻想郷。
そんな中で今日も夜雀庵は大繁盛でそろそろ閉店にしようとしていたところなのだが……。
——がらっ


「すーずーめーさーん♪」
幽々子さんが入り口から文字通りミスティアに飛びついてきた。
「ちんっ!?」
「今日も貴方は可愛くて美味しそうねー♪可愛すぎて食べちゃいたいわー♪」
「うわーん!」
いつも通りといえばいつも通り。
「お客さーん。当店の女将を食べないでくださーい。出入り禁止になりますよー」
最近はこの展開にも慣れてきて、こちらもいつも通りの対応でミスティアを助ける。
ここまでのパターンをこなして、満足して帰って行くのが定石だ。
だが、今回は幽々子さんが少し別の用事があるらしい。
「あら怖い怖い♪じゃあ雀さん」
「ふぇ……?」
「はい。これ」
「な、なんですか?これ」
「ふふ。招待状よ。いつも頑張っている女将さんを労うために明日白玉楼に招待しまーす♪断ったら力尽くで連行しちゃうわよ♪」
「ええ!?なんですかそれ!?急すぎますししかもこれ強制ですか!?拒否権無いんですか!?」
ミスティアの涙目の抗議も軽くあしらいつつ幽々子さんはマイペースで帰っていった。
結局はいつもどおりか。
「ど、どうしよう……」
まったく唐突な人だ。……あ。亡霊か。


クリスマスイベント1