名前:ミスティア・ローレライ

焼いた鰻の数106本

鰻一本

(それから30分後)


「そろそろいいかしらね」
オーブンの中を見ながら咲夜さんの一言。
「……ごく」
取り出された鉄板には、大きく膨らんだカップケーキが並んでいた。
咲夜さんが一つ、手に取る。
「あなたも、味見してみなさい」
「は、はい!……熱っ!」
思わず机の上に落としてしまった。
「そう?」
なんで平然と食べてるんだろう。
私だって屋台で料理してるから熱さには強いと思ってたのに。
それから、私も少し冷まして食べててみた。
「ん、美味しい!」
「うん、大丈夫みたいね。これならきっと彼も喜んでくれると思うわ」
「あ、ありがとうございます咲夜さん!……こんな綺麗な包装まで」
「いいから。早く帰らないと、夜が明けちゃうわよ」
「はい!では、失礼します♪」
急いで帰らないと彼が起きたら心配かけちゃう。


バレンタインイベント5