名前:ミスティア・ローレライ

焼いた鰻の数106本

鰻一本

翌日。
『鬼は嘘吐かないってとこ、証明してあげる』とは言っていたものの半信半疑だった俺は、翌日目を丸くしてしまった。
「ほい、こんな感じでどうかな」
「まさか本当に一晩で作るとは……」
「ふふ、鬼の本気を舐めてもらったら困るね。そこらの大工が束になっても私には勝てないだろうよ」
萃香は見た目は小さな女の子だけどやっぱり生粋の"鬼"なんだな。
まだまだ俺は妖怪に対する認識が甘いみたいだ。
「お疲れ様。これまた立派なのが出来たねぇ」
そう。
しかもクオリティがやたらと高いのだ。
「私はやるからには半端は無しだからね」
「ふふ。そういうところも、萃香に頼んだ理由だよ」
「それじゃ、私はまだもう一個仕事があるから行くわ」
「うん。本当にありがとうね。花火、楽しみにしてる!」


「おー!まかせとけー!」
「よし、今日は鰻を取りに行くよ」
「了解」

夏祭りイベント5