名前:ミスティア・ローレライ

焼いた鰻の数106本

鰻一本

言われるまま振り向くと、さっき俺を追っていた怪物が後ろを着けている。
「うわっ!!」
「暴れないでってば。落ちるよ」
その言葉に、体が硬直した。
アァァァァ!!
「ひっ!」
思わず身体が竦む。
どうやら餌を返せと言ってるようだ。
いや、彼の言語は分からないけれどなんとなく。
ともかく、怒りの咆哮をあげながらこちらとの距離を徐々に詰めていくのは分かった。
「うるさいよ。私は今この人と話をしてるんだから。……邪魔しないでほしいんだけどな?」
アァァ!!
「せっかく見逃してあげてるのに……人の話も理解できない妖怪みたいだね?」
アァァァァァァ!!
「しょうがない。ちょっと待っててね?すぐ終わるから。……んー、と。今、手持ちはコレだけか。ま……なんとかとかなるかな?」

鷹符「イルスタードダイブ」

なんだ!?
ミスティアが札のようなものを掲げるとあたりをまぶしく何かが照らした。
目が眩む。
そして気が付くと俺を追いかけていた妖怪は黒焦げになって地に落ちた
「分かった?相手の強さも弁えずに戦いを挑むとそうなるってこと、覚えておきなさいね」
信じられない。
あんな化物をこんな子が倒してしまうなんて……。


幻想郷入り9