
小町「そうかい…。
ああ……そうだね…
……おっと。
話が逸れちまったね。
それでその霊を裁く四季様は当然激務になるわけで…
最近は随分お疲れのようなんだわ…
それでなんとかしてあげたいかな〜って思ってるんだけど…」
ミスティア「……それは…難しい問題ね。」
小町「あたいはね…
サボってるのはあたいが休みたいからだけじゃないんだよ。」
ミスティア「……」
小町「あたいが仕事をサボったらその分四季様の仕事の時間が止まるだろ?
そうしたらその少しでも休めるじゃないか。
まぁ…仕事熱心な四季様の事だからきっと嫌がるだろうけど…
それでも休めないよりはマシさ。
閻魔って言ってもどこぞの蓬莱人みたいに不死身な訳でも機械みたいに疲れ知らずな訳じゃ無い。
疲労が溜まればあの人はきっと倒れてしまうさ。
たとえそうなると分かっててもあの人は仕事を止めないだろうけどね。
そう言う人なんだ。」
ミスティア「……うん。なんとなく分かるわ。」
小町「不器用な位真っ直ぐな人さ。
あたいとは何もかもが真逆なんだけど…
だけど真逆だからこそ分かる良い所も沢山あるんだ。
だからあたいはあの人に付いて行こうって思ったんだよ。
………これ。四季様には絶対内緒にしておくれよ…?
話すのは女将さんが初めてなんだし。」
ミスティア「ええ。
こう見えてもここの女将は口が堅いのよ〜?」
小町「ははは…
本当だろうね〜…?
…………ま。あたいもたまには胸の内を誰かに聞いて欲しい時もあるって事さね。」
ミスティア「では…その話と焼きあがった鰻を肴に一杯どうかしら?」
小町「お!いいねいいね♪
流石女将さんは話が分かるね〜♪」
ミスティア「では。」
小町「不器用な家の上司に…」
ミスティア「報われない不憫な死神さんに…」
「「乾杯♪」」
END