信二が確かめるように
ゆっくりと台座に登り、
首を縄に掛けた。

あなたの制止の声は
信二には一向に届く気配がない。





信二は息が荒く、
膝も微かに震えている。
だがその表情は
寒気がするほどに愉快そうだ。




…み、見て、ろよ?
目なんか、っはぁ、は、瞑ん、なよ?

俺が、あんたの、為に死ぬ、とこ
ンの脳みそに、しっっ、かり、焼き付けて、
俺に、俺の、その姿に、
一生、囚われ、ながら、生きてくといい…へへ、へ

へ…


(ガツッ)


信二が台座を蹴った。




@早死5