しろうさぎよ、素兎。
何よもとうさぎって…そんなうさぎ聞いたこともないわよ。


素ってのはね、何にも染まっていないの意味。
私の純真無垢さがどんぴしゃに当てはまるでしょー?

…まぁ、裸っていう意味もあるけど、それはひとまず置いておいて。


昔はね、白い物には神が宿るって考えられていたのよ。
白鷺(シラサギ)なんかがいい例。
そのせいで、私の逸話も長い時代を経る中で「素」から「白」に置き換えられたものが一般的になったのよ。


私は古い兎だから、昔の気質が抜けなくてね。
今でも「素兎」を名乗ってるってわけ。

ま、私から言わせて貰えば、刀下げて歩いてる奴が居た時代なんてほんの一呼吸前って感じだからね!
ふっふー、凄いでしょー?
もとうさぎ