……。

私ね、気付いちゃったの。
…ううん、ホントはずーっと前から気付いてた。

私の嘘って、いつも誰かを傷付けてるんだって…。



私はね、嘘で誰かを幸せにしてあげたかったの。
幸運の素兎の私になら出来る。
そう信じてた。


…でも、そんなことはなかった。

私が頑張れば頑張るほど…
涙を流す人が増えていくだけだった。


…滑稽よね。


ねぇ、お願い。
これ以上私に嘘を吐かせないで。

…もうこれ以上、大切な人を傷つけたくないの。


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騙して