少年
「ねー、どうしたの、お母さん。
大丈夫だよ?」母親
「そう…ほら、危ないから家に入ってなさい。
きちんと手も洗うのよ?
妖怪に触れちゃならないとあれほど言ったでしょう、汚らわしい…」少年
「えっ…」母親
「あなたが無事に戻ってきてくれて何よりよ。
でも、竹林に近寄っちゃいけないと何度も言ったでしょう。
妖怪に食べられちゃうわ」少年
「そ、そんなことないよ…。
あのお姉ちゃん優しかったよ?」母親
「……。
お母さんのお父さんが妖怪に殺されてしまったのは知っているでしょう?」少年
「うん…。」母親
「妖怪は人を誑かすの。
ああやって笑顔で近づいて、安心させてから食べるのよ」少年
「……。」母親
「さ、いい子だから家の中に入っていなさい。
お母さんの言うことを聞いて。
…お願い。」少年
「う、うん……。
えっと…○○、ごめん…」母親
「早く入りなさいっ!
…助けていただき、ありがとうございました。
御礼の言い様も御座いません。
…ですが、今後はあの子に関わらないようにして頂けませんか。」「あの、それは言いすぎなのでは…」
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