行っちゃいましたね遠くで幽々子と紫、そして彼女達より頭一つ以上小さい映姫が話している
話しているというよりは映姫が一方的に話しているように見えるが
そしてその映姫の話に合わせ、定期的に頭を垂れる幽々子と紫
遠目からでも説教をされているのが分かった仕方ないですし待ってましょうか
そうですね…
話の続きでもしましょう
そういえばクリスマスもありましたよね!
今年もサンタさん来てくれるかなそのサンタというのは実は妖夢の祖父なわけなのだが
妖夢は見た目こそ少女だが、中身はそれ以上に幼い面が多くある
サンタを信じていることもその一つだ
よく言えば純粋無垢なのだろうが…
妖忌も大変だそう言えば去年は凄かったんですよ!
縞パンは相変わらずなんですけど、とても綺麗な蝶の髪飾りまで入ってて!
いつも木刀とか竹刀とか盆栽とかなんですけど、去年は本当にびっくりしちゃいました!
まるで私が…
い、いえ、何でもないです最後まで言い終わらず、急に下を見て赤面する妖夢
しかし、そのプレゼントには違和感を覚える
そもそも毎年縞パンが入っているのだって、妖忌の勘違いのせいでそうなっている
そんな勘違いをする妖忌が、急に髪飾りなど送るものなのだろうかところで…これは内緒にしておいて欲しいんですけど…さっきまでの声の調子からは考えられないほど声を抑えた妖夢がそう言った実は…去年はあまり寝付けなくて…
で、そんな時にサンタさんが部屋に入ってきちゃったんですよ
祖父の教えだと起きている子のところには持ってこないらしいんで、慌てて狸寝入りをしたんです
それで…その…見はしなかったんですけど、声が聞こえたんですよね
「ふふ」と
声を押し殺していたんでよくは聞こえなかったんですけど、女性の声だったような…幽々子も微笑むなら部屋の外にすれば良かったのに
妖夢のことだから寝ていると油断したのだろうか
…いや、本当はわざとなのかもしれない
それがわざとだとして、何のメリットがあるのかは分からないが
多分考え過ぎだろう
それにしてもこれは困った
下手に言ってしまうとすべてが発覚してしまう
何とか良い方法はないだろうかもしかしてサンタさんは怪我とか病気なんでしょうか?
確かに一日で沢山のところをまわりますし…
心配です
私が何とか出来れば良いんですけど…俺が必死に考えていたものは無駄になった
…助かった
正直、俺は幽々子のように言い繕える気がしないいやー、大変ためになるお説教だったわー
…ってどうしたの?
そんな難しい顔をして
説教が終わったのだろう
ちょうどその時幽々子達が戻ってきた
俺は今までクリスマスの話をしていたこと、そして俺が気になっていたプレゼントについて尋ねたサンタさんもお爺さんだからねー
複雑な乙女心なんて分からないものよ
だからそれを見かねた奥さんがお節介で付け加えたのではないかしら?
ところであれは付けてないようだけど気に入っているの?
はい!
大事に保管してます!
私がお嫁に行く時に付けていきます!え?
ああそうね
綺麗だものね
おそらくサンタの嫁は普段付けてもらいたかったのだろう
しかしどうやら、サンタの嫁と妖夢では違いがあったらしい
主に物の見方に
結局妖夢の心はサンタにも嫁にも分からなかったわけだもう少し気軽なもののほうが良かったのかしら?正月