そういえば貴方が一度外の世界に帰ったこともあったわね
あの時は大変だったわ
妖夢が泣いちゃって泣いちゃって
だ、だって仕方ないじゃないですか
親しい人が急にいなくなるって言われたんですからそういえばそんなこともあった
結局白玉楼に戻ってきたのだが、その直後から花見の準備に追われてすっかり忘れていた
今思えば、俺は何故ここに戻ってこれたのだろうか
俺は幽々子達に尋ねてみた大変だったんですから!
怖い外のs妖夢ー
お茶がなくなったわー
あ、はい、今お持ちします!妖夢の言葉を遮り、幽々子がお茶の催促をした
…明らかに意図的だ
俺には聞かれたくないのだろうかさて…妖夢も行っちゃったし、私が代わりに答えを言いましょうか
貴方の持って帰った荷物の中に扇子が入っていたわよね
確かに入っていた
あれは間違いなく幽々子の扇子だった
あの時の俺はてっきり餞別のつもりだと思っていたが、あの扇子に何か細工でもしていたのだろうかあれのお陰よ
貴方があれを持っていたから、こうして冥界に戻ってきたの
もし貴方が持っていなかったら、多分あれが今生の別れになっていたでしょうね
あの扇子にそんな力があるなど考えられないのだが
しかし魔法使いが普通にいるようなところだ
もしかしたらそういう力が備わっているのかもしれないまあそれだけではないのだけれど
決定打となったのは貴方の持っていたものよ
あれがなかったら恐らく無理だったでしょうね
俺の持っていたもの?
忘れ物でもしていたのだろうか
しかし俺の荷物に冥界に移動出来るようなものはない
それが一体何なのかは皆目検討もつかなかったあー、外の世界に行きたくなっちゃったわー♪
今度紫に頼んでみようかしら?
その時は案内よろしくね♪
幽々子が突然話題を変えた
俺はその理由が分からず少し困惑したが、幽々子の頼みを承諾した
確かに、機会があれば幽々子と行ってみるのも良いかもしれない花見