招待された部屋に入ると、そこには既に人数分の食器が置かれていた
そして机の中央には、見たこともない大きさのふと巻きが鎮座している
…何か人が入っている気がするのだがさて、それじゃ早速切り分けましょうか♪
人が入っているのに平然とそんなことを言い放つ幽々子
さすがに抗議をしようと思いふと巻きを指差すと、そこには普通の具材のふと巻きがあった
…気のせいだったのか?…どうしたの?
突然ふと巻きを指差して
ふと巻きふと巻きー!こら橙
もっとお行儀よくしなさいあらあら
猫ちゃんはもう待ちくたびれてるみたいね♪
それじゃ…これは貴女の分ね
お代わりは沢山あるから、どんどん食べなさい
わーい!ふと巻きを貰った橙はとても嬉しそうだった
その様子に幽々子も笑顔になりながら、他の人にもふと巻きを配っていく
ところで…これは時期的に恵方巻なのだろうが、切っても大丈夫なのだろうか?大丈夫よ
それは生者の世界の習わしでしょう?
うちは冥界だし、そもそも恵方巻の時期はもう過ぎているし
何も問題はないわー♪
いつの間にか一切れ目を食べ終えた幽々子は、そう言いながら二切れ目を皿に移す
俺はまだ手を付けてすらいないのだが…
相変わらず食べるのが早い完食