ここは神霊廟
と言っても、貴方は来ることがないかもね
貴方に限らず、あまりここに行く方がいないのだけれど
ここに住んでいる仙人様達は活動的だから、来てもいないことが多いでしょうしね
む、侵入者か
…ってわあああああ!?あら♪
布都がこちらを警戒しつつ近付いてきたところ、幽々子の顔を見るなり叫び声をあげたお、おおお、お主はあの時の亡霊!
もしや…我を食すために乗り込んできたのか!?
わ、我は美味しくないぞ!
食べるのであれば屠自古の方が美味しいぞ!
そうだ!
屠自古は見事な大根足だからの!
きっと出汁が染み込んでさぞ美味しいに決まっておる!
…ってぎゃああああ!布都が物凄い勢いで何かを言い始めたかと思うと、突然雷に打たれたまったく…
いきなり叫び声が聞こえたと思ったらお前は…
もう少し大人しく出来ないのか倒れている布都に近付くなり、そう言い放つ屠自古思った以上に賑やかなのね、ここは
こいつが必要以上に騒々しいだけだ
ところで亡霊が何の用だ?
私はお前に操られるつもりはないぞうーん…
私の能力はあくまで「幽霊を操る能力」なのよね
亡霊や怨霊に効果があるかは分からないのよ
面白そうだから試してみても良い?
やめてくれうう…
い、いきなり何をする屠自古!
我の可憐なきゅーてぃくるが台無しになったらどうするのだ!?お前がどうなろうと知ったことじゃない起き上がるなり抗議をする布都に対し、屠自古は冷静にそう言ったってそうじゃない!
こやつ、我のことを以前食べようとしていたのだ!
「布都巻き」とか言って!
屠自古、助けてくれ!…本当か?半分本当よ
布都巻きを作ろうとしていたことは本当だけれど、食べようとしていたことは嘘…というか勘違いね
以前うちでふと巻きパーティをしたことがあったのだけれど、彼女を巻いた布都巻きが出てきたら面白いでしょう
だから作ってみたのよ
生憎ウケは悪かった…というか、皆にスルーされたけれど
これは本当の話なのか、それとも嘘なのか
普段通りの口調と表情で幽々子はそう言っただ、そうだぞ嘘じゃ!
嘘に決まっておる!
そう言って虎視眈々とまた我を食す機会を窺っているのだ!
頼む!
助けてくれ!そこまで言って、ふと布都の視線が貴方に移るむ、お、お主…
き、来てしまったのか
あ、生憎我は…その…まだ心の準備がな…
あ、いや、そんなに待たせても悪いか…急に何かを言い始めるなり赤面する布都また言ってるのか
だからそれはお前の勘違いだと言っただろう
現にこいつは結婚するんだろう
お前のことをそんな風には見てなかったということだそ、そんなはずはない!
あの時の我への視線は…その…と、とても熱かった!
きっと我に恋心を抱いているのだ!
この結婚についても、きっとそこの悪霊が誑かしたに決まっておる!そう言って布都は幽々子を指差す…そうなのか?まあ…誑かしはしたかも
まだ会ってそこまで日にちが経っていない頃だったけれど
ほれ見てみろ!
やはりこいつがすべて悪いのだ!
こやつの結婚も、我が夜一人で厠にいけないのも、すべてこやつが悪いのだ!
屠自古!
きっとお主の大根脚もこやつのしわざあああああああああ!布都に落ちる二発目の雷来てもらってすまないが、もう帰ってもらえないか?
こいつにはよく言っておくからええ、そうねー
それではまたね、道士様
彼は頂いていくわー♪
そういうなり、貴方に唇を重ねる幽々子お、おのれええええぎゃあああああ!三発目の雷お前もあまり布都をからかうなふふ♪
ごめんなさいね
それでは失礼するわ
花見の時に生まれた勘違いが更に深まったところで、貴方と幽々子は神霊廟を離れた移動する