あー、楽しかったわー♪
やっぱり外の世界って素晴らしいわよね♪
このまま帰らなくても良いのではないかしら？

幽々子は水族館を随分と堪能したようだった
思えばもう良い時間である
貴方は紫から借りた携帯電話を開く…と、そこでその手を幽々子に遮られた

まだ良いではないの
折角だし、このまま少し歩きましょう♪
ね♪

貴方がその問いに答える前に、幽々子は貴方の腕に手を回し、歩くよう促した


暫く歩いていると、幽々子は顔を前に向けながら、不意に貴方に言葉を投げた

これが貴方の知ってる世界なのよね
私にはとても新鮮で楽しい世界
ねえ…このまま私がいなくなったら…
幻想郷の皆はどう思うのかしら？
妖夢は心配するかしら？
紫は怒るかしら？
ふふ、でも…

暫く言葉の続きを待っていたが、それ以降の言葉を貴方が聞くことは出来なかった
その代わりに

月が綺麗ね…
幻想郷も外の世界も、月は変わらないのね



帰りましょうか♪
妖夢も紫も心配してしまうわ
それでは宜しく♪

幽々子の言葉に頷いた貴方は、携帯電話を取った



おしまい