ここは妖怪の山
その名前の通り妖怪の巣窟だから危険なのだけれど、今回は私もいるし大丈夫よ
止まりなさい!
ここから先は天狗の縄張りです!突然目の前に椛が現れた
「大丈夫よ」から一秒足らずで危険な状態に陥ったあらあら小犬ちゃん
仕事熱心ねー
あからさまに椛を挑発する幽々子小犬じゃありません!ああ、そうだったわね
小犬ではないわよね
その胸の大きさだと、大犬なのかしら?
…可愛くないわー
犬から離れて下さい!幽々子によって、状況が改善するばかりか悪化の一途をたどっているふふ♪
生憎今回は招待されて来たのよ
貴女達の縄張りに入るつもりはないから安心して頂戴
招待?
その言い方からすると天狗ではないみたいですね
一体誰ですか?秋の神様達ね
どちらにいるかしら?
秋姉妹ですか
少々お待ち下さいそう言うと、椛は不意に辺りを見回した
そしてある一方向で首が止まると、幽々子に方向を示したありがとう
やはり大犬ちゃんは素敵ねー
だから犬って呼ばないで下さい!ふふ♪
それでは失礼するわー
ほら、いきましょう、貴方
そう言うと、幽々子は貴方の手を取り、椛の示した方向に向けて移動を始めたあら、珍しいお客さんね
何の用かしら?幽々子は確か「招待された」と言っていたのだが、当の静葉については、急な来客が来たような反応を示したほら、
以前に私達を招待してくれたじゃない
秋の恵みと一面の紅葉をお見せするって
だから来させて頂いたわ
それって2年前の春じゃなかったかしら?
私達としては、その年の秋というつもりだったんだけど
まあ良いわ
それじゃ、早速良い場所に案内するわね静葉はそう言うと、その場所への案内を始めたへええ…
なかなか綺麗ねー
うちは桜くらいしかないから、尚更新鮮に感じるわ
紅葉も植えてもらおうかしら
ん?
あ、久しぶり
どうしたの?幽々子の声に反応したのか、突然木々の間から穣子が姿を現した
手には沢山の栗を抱えているほら、2年くらい前に冥界で花見があったでしょ
その時に彼に言ったこと覚えてる?あー、そう言えばお姉ちゃん言ってたね
あ、それじゃ秋の恵みと紅葉を見に来たんだ
でも、まさか2年経った今になってくるとは思わなかったよ色々あってねー
決して忘れていたわけではないのよ
ただ、立てたフラグの回収方法に困っていただけで
あー、う、うん…
分かってるよ穣子は微妙な笑顔を幽々子に向けたあ、どうせなら栗拾いでもやってみる?
このままこれを渡しちゃっても良いんだけど、自分で取って作った方が面白いし美味しいよあら、それならお言葉に甘えてさせて頂こうかしら
やったことがないから楽しみねー♪
幽々子のその言葉を聞くと、穣子は幽々子と貴方に栗拾いについて説明を始めた
と言っても拾うだけなので、取っても大丈夫な栗の説明だ
説明を聞き終えた貴方と幽々子は、早速栗拾いを始めることにした痛っ!
うう…刺さってしまったわ
手袋を借りたは良いけれど、手袋越しでも結構痛いわね
そしてそれは食べられない栗だからね
何で緑色のやつとったの?ほら、若い方が色々素敵でしょう?
…栗は人間とは違うよそれにしても…こんなに刺々しいのに、中身はあんなに甘くて美味しいのよね
これが本当のツンデレというやつかしら
…あ、貴方
あそこにツンデレ幼女がいるわよ♪
そう言って幽々子は緑色の栗を指し示した栗をそう言う風に例えた人は初めてね静葉も穣子も笑いながら栗を取っているふう、こんなものかしら
結構取ったねー
本当ならこの場で焼いて食べて欲しいんだけど、山でそれやると危ないからねそうねー
下手をしたら大犬ちゃんが来てしまうし
大犬?何でもないわー
そのようなことを話している間に、静葉は手提げ袋に栗を詰めていった
はい、どうぞあら、ありがとう♪
それでは…
と言うと、幽々子は不意に栗をいくつか落ち葉の上に置いたさて、迷惑料も支払ったことだし、行きましょうか、貴方
それでは3人とも、またね
相変わらずよく分からない方です
まあ、この栗は有り難く頂いておきましょう移動する