おや、私かい
さて、どうしようかねあら、考えてなかったの?
いや、本当は私が仕事の時に幽霊から聞いた話でも話そうかと思ったんだけどああ、仕事してないからねー
いやいや、あたいはいつだって真面目に仕事をしているよ
そっちじゃなくて、そもそも幽霊は喋らないなと
そう考えたら、幽霊から聞いた話なんてなかったよ、ははは…え、それじゃ終わり?
そうするのも味気ないからねえ
だから、幽霊からじゃなくて、同僚から聞いた話でもしようか
実はあたい達死神の仕事は、三途の渡し守だけじゃなくて色々あってね確か、仙人様や天人を殺すのも仕事だったっけ?
そう
あたいは渡し守だから普段そういうことはしないんだけど、あたいの同僚の中にはそっちの仕事をしているのもいてね
今回はその仕事をしてる死神の話だよ
あの仕事、まあ大体の人が想像している通りだと思うけど、結構大変でね
相手は寿命を延ばして生きているわけだから、力も相応にあるわけだ
しかも死神の襲撃を受けたことがない相手はそういないから、あっちも手慣れたもんみたいでね
勝つにしろ負けるにしろ、いつもボロボロになるわけさ
しかも死神って職業はそれだけで嫌がられるわけだから、出会いなんかも少ないと
毎日のように死闘を繰り広げて、家に帰っても迎えてくれる可愛い奥さんや旦那さんもいない
そんな苦痛な毎日なわけさ大変そうねー
私に言ってくれたら一網打尽にするけれど
あんたが出てきたらそれはそれで問題だろう
あんたは死神ではなく亡霊だし
元とは言えお互い人間なんだから、それはもう凄い罪になると思うよ
同族殺しは罪が重い
恐らく当分は輪廻の輪に入れないと思った方が良い…私に輪廻転生の機会がまた訪れるのなら、そう言う心配もするのだけれどねー
まあ良いわ
続きを聞かせて頂戴
あ、そうだね
まあ、そうやって心身ともにボロボロになって仕事をしている死神なんだけど、実は今死神仲間に癒しが出来ているのさ
その名も四季映姫・ヤマザナドゥ…え
意外そうな顔をしているね
でも想像すれば納得すると思わないかい?
心も体も疲れた状態で職場に報告をしにいくと、笑顔で
「お疲れ様でした」
と言ってくれる美少女閻魔
これでは落ちない方が無理ってもんだよああ…確かに分かる気がするわ
あの方は何だかんだで部下に優しいしね
相手が疲れているのであれば、それをまず労うでしょうし
他では考えられないけど、あの仕事では嫁にしたい仕事仲間不動の1位らしいよ
あの方の為なら一月の説教位余裕で受けられるとか言ってる猛者もいるとかへえ…
何というか…
仕事にも色々あるのねー
視点が違うだけで物や人も見え方が変わってくるってことさね
あたい達もあの方の一面だけじゃなく、他の面も見れるようになりたいねえそうねー
まあ、私達はお互い、他の面もある程度見えているとは思うけれどね
そうかもね
さて、それじゃあたいの話はこれで終わりだ
そろそろ席に戻らせてもらうよ次へ