あら、私かしら

貴女が余興をやるなんて珍しいわね
どちらかというと見る方だと思っていたわ

私もそうしたかったんだけどね
今からやる余興も、恐らく面白いものにはならないでしょうし

そうなの？
一体何をするのかしら？

今から不特定の心を読んで、それを私が伝えるだけよ

う…

さとりのその言葉に、明らかに場が凍り付いたのが分かる

ああ、大丈夫よ
結婚式に関係ないものは言わないから安心して頂戴
名前についても伏せさせてもらうわ
さて、それではまずは…この子にしましょうか

結婚式って凄いな！
私参加したことなかったけど、こんなに豪華なんだ！
私も結婚するときはこのくらいやんないとなのかなあ…
まあでも、私に相手が出来るのは当分先だろうけど
私、魅力ないし

その言葉に、明らかに一名ほど狼狽している
あれは…響子だ
名前は伏せられてはいるが…反応で丸わかりだ
そしてそれに気付いた周りが響子に何やら言い始めている

結構無難なところを読んだわねー

腹黒いところを読んでも仕方がないでしょう
大丈夫だろうと思ったところを読んだだけよ
さて、次は…

これで幽々子も彼も抱けなくなってしまうのか
残念だ
…いや、背徳的だからこそ燃え上がるものもある
相手の関係を壊すことは僕の本位じゃないが、幽々子ならきっと許してくれるだろう
よし、早速今夜頼んでみようか

…何で彼を読んだのよ

いや…大丈夫だと思って…
まさかこんなこと思ってるとは思わなかったけど…
…！？
い、いやいや！
私にそんな趣味はないわよ
お願いだから地霊殿には来ないで頂戴
こいしも駄目だからね

ああ…何を思われたのか大体分かったわ

うう…読まなければ良かったわ…
それでは早いけど、次で最後にしましょうか
最後は…まともそうな方にしましょう
さて…

…あまりまともではなかったわね
貴女にとても複雑な感情を抱いているわ
貴女と彼を祝福する気持ちは強いのだけれど、貴女に対する恋愛感情を捨てきれていないみたい
貴女も罪作りなことをするわね

う…よりによってそこを読んだの？
ちなみにそれはどちら？

どちら？
…ああ、貴女、二人にそんなことをしたの
ただの悪女じゃない

そうね…
反省は大いにしているわ

まあでも、二人とも怒ってはいないみたいよ
仲の良い関係であり続けられるのではないかしら
…そういえば昔、私にもそういう事をしようとしていたわよね？

あれはからかっただけよ
心が読める貴女が面白くて、あることないこと読ませただけで

やっぱりただの悪女ね
というか、よくもまあ悟り相手にそんなことしようと思うわね
そして実践が出来るのも凄いけれど

私は心を偽るのは得意なのよ♪
ふふふ♪

旦那さんを近くにして言う台詞じゃないわね
まあ良いわ
私の余興はこれで終わり
それじゃあね



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