帰っちゃうって本当ですか!?短いスキマツアーの果てに着いたのは、どうやら白玉楼のようだった
妖夢が驚きの顔で俺を出迎える
もっとも、驚きの原因はスキマツアーではなく俺が帰ることに関してのようだが
それにしても情報が早い
紫から聞いたのだろうか?何でですか!?
私の料理が口に合いませんでした?
それとも、ここの生活が馴染めませんでした?
私に出来ることなら何とかしますから、帰らないで下さい!ここの生活が悪かったわけではない
むしろ…妖夢
彼を困らせては駄目よ
幽々子がいつになく真面目な顔で妖夢を戒める
随分と早い帰りだ
俺が消えた後も紫と話していたと思うのだが、それは終わったのだろうか前に言ったでしょう?
私が傷付いた彼をここに連れて来た時に、
「治ったら紫に頼んで戻してもらう」と
結界がなかなか安定しなかったから、どんどんそれが引き延ばされたけれど、いずれこの日が来ることは分かっていたはずよ
だから、今更彼を引き止める様な真似はやめなさい
で…でも…!準備が終わったら私に言って頂戴
紫を呼んで来るわ
言いたいことを言った様子の幽々子は、なおも引き下がろうとする妖夢の訴えを無視し、俺にそれだけ告げるとこの場から消えた
一方の妖夢も泣きそうな顔をしながら俺を一瞥すると、走ってこの場から離れていった
俺はどうすれば良いのか?
妖夢は俺に残って欲しそうだった
幽々子は…分からない
いつも何を考えているのか分からない彼女だが、今日は一層分からなかったいざさらば