うわあああん！！
お帰りなさい…お帰りなさい…！
待ってたんですよお…ひっく…

お帰りなさいはおかしいのではないかしら？
彼はまだここの人ではなかったのだし
また来てくれて嬉しいわ♪

状況がよく分からない
確か俺はまた幽々子や妖夢に会いたくて…
最初にここに来るきっかけとなった場所でうろうろして…
そこまでは覚えている
その後、何故か急に視界が真っ暗になったと思ったらここにいた
俺の試みは成功したのだろうか

扇子を肌身離さず持つ
そして扇子は私
つまりそういうことでしょう？

また心を読んだのだろうか
急にそんなことを言う幽々子
…もしかして、再びここに来たのも幽々子が一枚噛んでいるのだろうか？
まあ、またここに来れた理由など些細なことだ
今の状況に比べれば
俺は未だに泣いている妖夢…そして幽々子に小袋を渡した
バレンタインのお返しだ

あ…ありがとうございます！
一生大事にします！

食べ物だったら腐っちゃうわよ？
あら、私にもありがとう
嬉しいわ♪
あ、そうそう
今白玉楼は桜でとても綺麗なのよ
一緒に見に行きましょう♪

わ…私も一緒に行きます！



何か勝算があるのだろうとは思ってたけどあれとはね…
恐れ入ったわ
確かにあれを使われたら勝ち目がないわね
時間が経ったら幽々子が消滅するもの
記憶がないからこそ出来る芸当よね
恐ろしい

これで良かったのですか？

無理矢理結界を通ったせいでより一層結界が不安定になる
友人が意味も分からず命を賭ける
良いことなんて何もないわよ
花見酒を奢ってもらわないと怒りが収まらないわ

そうですね
それでは私達も行きましょうか

まったく…我が儘な友人を持つと苦労するわ



おしまい