ふふふー♪
残念だったわねー♪
でも良かったわよ
もしかしたら才能があるのではないかしら？

ボロボロになって倒れている俺の前で勝ち誇る幽々子
少しくらいは健闘出来るかと思っていたが、まったく相手にならなかった
というか…あの扇子は何で出来ているのか…
扇子での攻撃とは思えないくらい吹き飛ばされた

大丈夫ですか？
まったく…幽々子様も容赦がないんですから…

試合は本気でやらないとね♪
それに、私が手加減しても仕方がないじゃないの
それは師匠の妖夢がしなさいな♪

師匠って…
まだ私にそこまでの力量は…

駄目よ妖夢
師匠が自分から力量がないとか言っては…ね♪

今回は修行不足だったわね
でも、格闘戦に関してだけなら妖夢は私と渡り合えるし、そのまま教えを乞えばそのうち私に傷くらい負わせられるかもね
頑張りなさいな♪

そう言ってふわふわと帰っていく幽々子
多分、全てが幽々子の策なのだろう
だから、試合の結果もそうなのだが、それ以上に…

次こそ頑張りましょうね！
私も全力で頑張ります！

妖夢がやる気になっている
そのやる気も幽々子の策なのだろうが、彼女は気付いて…いないだろうな
妖夢には師匠としての自覚を芽生えさせ、俺には剣の腕を上げさせる
幽々子の狙いは、おそらくそんなところだろう
妖夢から差し出された手を握りながら、俺は悔しさを胸に次の試合に向けての決意を固めた