先程から何故か視線を感じている
お化け屋敷だからそういう演出なのかもしれないが
しかし一度気になりだすと、その正体を探らずにはいられなかった
俺は今いる廊下から辺りを見回してみた
…何もない
しかし視線は相変わらず感じている
一体どこから俺を見ているのだろうか
…と思っていると、突然首筋を何かが這った
驚いて後ろを振り向くが何もない
ゾンビフェアリーの悪戯かと思いゾンビフェアリーを見るが、ゾンビフェアリーは不思議そうな顔でこちらを見ている
どうやら彼女でもないらしい
それでは一体誰の仕業なのだろうか
俺は近くにあった壁に寄りかかると、再度周囲を見渡した
壁を背にしていれば、少なくとも背後から襲われることはない
俺は先程の原因を探るため、前方に意識を集中した
…それは間違いだった
突然背後から肩を掴まれ、物凄い力で引き寄せられそうになる
しかし俺の背後は壁のはずだ
背後から手が出てきて、さらにそれが壁の方に引き寄せようとするなどあるはずがない
俺はその力に抵抗しつつ、顔を壁の方に向けた
するとそこには…
不気味な笑顔で俺の肩を掴む老婆がいた
俺の寄りかかっていた壁にはいつの間にか口のような隙間ができており、俺をそこに引き入れようとする
俺はその光景に驚きつつも必死に抵抗を続けるが、老婆は人間とは思えない程の力でなお俺を引っ張る
俺の身体は老婆の力に負け、徐々に老婆の下へと運ばれていく
最後には今までの抵抗がまるで嘘だったかのように、呆気なく隙間の中に運び入れられてしまった
まったく…
あんまり抵抗しないで欲しいわ
お陰でこっちも疲れてしまったわ
無数の目に囲まれながら、ろうb…紫はそう言った
だが抵抗するなというのも無理な話だ
突然あんな力で引っ張られた上、振り向いたら胡散臭い紫が笑いながらこちらの肩を掴んでいたのだ
あんなもの、誰もが抵抗するに決まっている
それにしても…何で貴方は一人なの？
本当であればここでカップルを分離させて恐怖感倍増にする予定だったのに
一人では意味がないわ
それなら何故引っ張り込んだのか
お陰でこちらも疲れてしまった
俺はさっさとここから出してもらおうと紫に頼んだ
良いわ
貴方を足止めしても何の意味もないし
本当であれば幽々子のところに飛ばすのだけれど、今回は特別に元の場所に戻してあげるわ
と、その前に…
紫がそう言うと、突如俺の身体に激痛が走る
左右の頬に一発ずつ、みぞおちに一発、最後に蹴りが繰り出され、俺は吹き飛んだ
本来なら5発だけれど、5回目は思いかけてやめたようだから勘弁してあげるわ
それではお化け屋敷を楽しんでいらっしゃい
拳と蹴りのダメージが回復しないまま、俺は元いた場所から1メートル程上空に飛ばされる
廊下に叩きつけられた俺は激しく咳き込んだ
どうやら俺が帰ってくるのを待っていたのだろう
ゾンビフェアリーが心配そうな顔で俺のもとに飛んできて介抱する
俺はゾンビフェアリーに感謝をしながら、動けるようになるまで待つしかなかった
戻る
お化け屋敷だからそういう演出なのかもしれないが
しかし一度気になりだすと、その正体を探らずにはいられなかった
俺は今いる廊下から辺りを見回してみた
…何もない
しかし視線は相変わらず感じている
一体どこから俺を見ているのだろうか
…と思っていると、突然首筋を何かが這った
驚いて後ろを振り向くが何もない
ゾンビフェアリーの悪戯かと思いゾンビフェアリーを見るが、ゾンビフェアリーは不思議そうな顔でこちらを見ている
どうやら彼女でもないらしい
それでは一体誰の仕業なのだろうか
俺は近くにあった壁に寄りかかると、再度周囲を見渡した
壁を背にしていれば、少なくとも背後から襲われることはない
俺は先程の原因を探るため、前方に意識を集中した
…それは間違いだった
突然背後から肩を掴まれ、物凄い力で引き寄せられそうになる
しかし俺の背後は壁のはずだ
背後から手が出てきて、さらにそれが壁の方に引き寄せようとするなどあるはずがない
俺はその力に抵抗しつつ、顔を壁の方に向けた
するとそこには…
不気味な笑顔で俺の肩を掴む老婆がいた
俺の寄りかかっていた壁にはいつの間にか口のような隙間ができており、俺をそこに引き入れようとする
俺はその光景に驚きつつも必死に抵抗を続けるが、老婆は人間とは思えない程の力でなお俺を引っ張る
俺の身体は老婆の力に負け、徐々に老婆の下へと運ばれていく
最後には今までの抵抗がまるで嘘だったかのように、呆気なく隙間の中に運び入れられてしまった
まったく…
あんまり抵抗しないで欲しいわ
お陰でこっちも疲れてしまったわ
無数の目に囲まれながら、ろうb…紫はそう言った
だが抵抗するなというのも無理な話だ
突然あんな力で引っ張られた上、振り向いたら胡散臭い紫が笑いながらこちらの肩を掴んでいたのだ
あんなもの、誰もが抵抗するに決まっている
それにしても…何で貴方は一人なの？
本当であればここでカップルを分離させて恐怖感倍増にする予定だったのに
一人では意味がないわ
それなら何故引っ張り込んだのか
お陰でこちらも疲れてしまった
俺はさっさとここから出してもらおうと紫に頼んだ
良いわ
貴方を足止めしても何の意味もないし
本当であれば幽々子のところに飛ばすのだけれど、今回は特別に元の場所に戻してあげるわ
と、その前に…
紫がそう言うと、突如俺の身体に激痛が走る
左右の頬に一発ずつ、みぞおちに一発、最後に蹴りが繰り出され、俺は吹き飛んだ
本来なら5発だけれど、5回目は思いかけてやめたようだから勘弁してあげるわ
それではお化け屋敷を楽しんでいらっしゃい
拳と蹴りのダメージが回復しないまま、俺は元いた場所から1メートル程上空に飛ばされる
廊下に叩きつけられた俺は激しく咳き込んだ
どうやら俺が帰ってくるのを待っていたのだろう
ゾンビフェアリーが心配そうな顔で俺のもとに飛んできて介抱する
俺はゾンビフェアリーに感謝をしながら、動けるようになるまで待つしかなかった
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怖い祭壁