俺は幽々子に言われたとおり、ゾンビフェアリーと一緒にすることにした
しかし…幽々子もそうだが彼女も死んでいるはずだ
この行為に果たして意味はあるのだろうか?
俺はゾンビフェアリーに手を差し出す
すると彼女は戸惑いながらも、俺の手にその小さな手を乗せてきた
…温かい
彼女の手は死んでいるとは思えないくらい温かかった
俺は内心驚きつつもそれを表に出さず、ゾンビフェアリーと一緒に西行妖に手を触れる
…長い沈黙が過ぎ、俺はゾンビフェアリーの顔を見る
彼女の顔は紅潮し、こころなしか目が潤んでいるように見えたあら、本当にその子としちゃったのね
しかも結構良い雰囲気になってるわね
一夜の恐怖体験が生んだほのかな愛かしら?
それでは私はここから消えるけれど、貴方達は好きな時に帰って良いわよ
出口はあっちに進めばあるから
それではごゆっくりと…ふふふ♪
意地の悪そうな笑顔を浮かべ、幽々子は屋敷の中へと戻っていった
取り残された俺とゾンビフェアリー
なかなか話しにくい空気だ
何とか会話を探そうと考えている俺の手に、温かな感触がした
見ると、ゾンビフェアリーが俺の手を握りながら、満面の笑顔でこちらを見ている
まあ、取り敢えず歩くか
俺はゾンビフェアリーと二人で出口へと向かった
祭が終わるまでまだ時間がある
それまで二人で存分に楽しもうおしまい