…え?
私と?
…さっきの話聞いてた?
幽々子はどうやらその答えを予期していなかったらしい
それはそうだろう
幽々子の説明からすると、これは生者同士が行うからこそ意味がある
対して幽々子は既に死んでいる
だがそのようなことは俺にとって問題ではなかった
それをすることによる結果に興味はない
どうせこじつけだろうし
俺が望んでいたのは、幽々子とその行為をすることそのものだったまあ良いわ
私は亡霊だから、やったところで黄泉路を二人で歩くことは出来ないけれど、それでも貴方が望むのであれば…
それではやりましょうか
幽々子の手が俺の手と重なり、西行妖に触れる
幽々子はこの行為を断らなかった
それは即ち…
西行妖に触れている間、ずっとそのようなことを考えていたはい、終わり
これでもしかしたら二人は常世、そして来世でまた巡り合えるかもしれないわね
その時間はあっという間に終わった
俺は気になって幽々子の顔を伺う
それはいつも通りの顔であった
俺の考えは外れていたのだろうか?それではこれでお化け屋敷はお終い
ご利用ありがとうございましたー♪
またのご来場をお待ちしておりますわ♪
妙に明るいテンションで幽々子はそう言うと、俺を追い出しにかかった
何かを言う暇もなくお化け屋敷から出されてしまう
俺を追い出した幽々子は満足げに頷くと、そそくさとお化け屋敷の中に戻っていった
その顔がわずかに紅潮しているように見えたのは気のせいかそれとも…おしまい