今日はクリスマスイヴねー
突然そんなことを言い出す幽々子
ハロウィンは名前すら知らなかった割に、何故同じ西洋のイベントであるクリスマスは知っているのだろうか今年はサンタさん来てくれますかね?さあ?
私としては来ないほうがありがたいのだけど
何でですか?
あんなに良い人じゃないですかいくら侵入者の多い白玉楼とはいえ、さすがに正体不明なものが毎年入ってくると困るのよ
下手をしたら職務怠慢として閻魔様にお説教されちゃうわ…ああ恐ろしいわー
あまり恐ろしくもなさそうに言う幽々子
それにしても…サンタか
確かにこの幻想郷が非常識の塊であることは、ここで生活をしていくうちに嫌というほど学んだ
空を飛ぶ巫女に妖怪に閻魔に…そして亡霊
そんなものが平然と存在している
もしかしたらサンタもここにならいるのかもしれない
そう思った俺はサンタを信じきっているらしい妖夢に聞こえない様、小声で幽々子に聞いてみたうーん…どうでしょうね
確かに朝起きると私と妖夢の枕元に小包が置いてあるのよ
ただ、それがサンタかどうかは分からないわ
冥界に住んでいる私達のところにはわざわざ来ているのに、人里とかには来ていないみたいだし
サンタというよりは、サンタの名を騙る別の誰かだと思うわ
でも、誰かは分からないのよね…
サンタさんはいるんです!
サンタさんが別の人だなんてあり得ません!どうやら俺と幽々子の会話は聞こえていたらしい
妖夢が怒りながら会話に割り込んできたああ、ごめんなさいね
ちょっと疑い過ぎちゃって
サンタが別人なわけないわよね
「さん」を付けてください!え…ごめんなさい
サンタさん…ね
妖夢のサンタへの情熱におされる幽々子
なかなか珍しい光景だ
それにしても…妖夢のサンタへの情熱は凄まじいものがある
過去に何かあったのだろうか? サンタは誰?