名前:西行寺 幽々子

189面ボス   (8でショートカット説明書)

餌を与える

春ねー…

春だねーお姉ちゃん…

そんなに憂鬱な顔で花見をしている人なんて初めて見たわ…

だって…春なんですもの…

早く秋が来ないかなー…

秋は当分先ね
遠くにある秋よりも、今は目の前に広がる春を楽しみましょうよ


そうだねー…

何だか近付きにくい雰囲気だ
春なのに何故か秋と言っているし
しかし仕事はしないといけない
終わらせないと幽々子に何をされるか分からない
そう思った俺は、3人に近付くことにした


ん? 人間?
生憎まだ秋じゃないから、豊饒はあげられないよ


秋からいい加減離れてね
それにしても、こんなところに人間がいるのも珍しいわね
ここに来るのは巫女と魔法使いくらいだと思っていたわ


そういえば貴方は…
さっき会場案内をしていた人よね?
もしかしてここに住んでいるとか


え?
だってここは冥界だよ?
生きた人間なんていないんじゃないの?


何か理由があるのかもね
ここの主は自由奔放だし、もしかしたら誘拐でもされたのかも


誘拐…
良い趣味をしているわ
違うと思うけれどね


何故か幽々子から誘拐されたことになってしまった
勿論全然違う…と思う
初めてここに来たときは気を失っていたようなので、生憎俺から断言は出来ないが
しかし幽々子を誘拐犯にしておくのもどうかと思うので、否定をしておく


だろうね
いくら彼女が自由奔放でも、そんなことは多分しないと思うよ


もしそうだったら面白かったのだけどね

ところで、私達に用件があるんじゃないかしら?
貴方の方から近付いてきたし
厄を取り除いてもらいたいの?


緑の少女に用件を聞かれた俺は、封書について説明をした

封書?
主催者から贈り物なんて嬉しいわ
何が入ってるんだろう?
あ、私は秋穣子ね


私は秋静葉
穣子の姉よ
私達は秋の神だから、秋にまた会いたいわね
秋の恵みと一面の紅葉をお見せするわ


私は鍵山雛
厄神よ
人間の厄を取り除くの


全員神様か…
随分と豪華な方々だ
しかし…何故神々しさを感じないのだろう?
目に見えている上に砕けた話し方だからだろうか
そんなことを思いながら封書を漁っていくと…見事に見付からなかった


ないの?
残念


まあ貰わない方が良いかもね
その封書には厄というか…何だか言いようのないものを感じるし


それは危ない封書ね…
それにしても…主催者がそんなとんでもないものを配っているなんて


主催者が彼女だからね
…あ、厄で思い出したわ
貴方、少し私の方へいらっしゃい


雛に呼ばれた俺は雛に近付いていく
雛は何度か俺の身体を触ると、何故か納得したように頷いた


これでよし…と
貴方の厄を頂いたわ
今年は良いことがあると良いわね


どうやら厄を取り除いてくれたらしい
厄というと、俺は厄年の厄位しか浮かばないが、まあ良いものではないだろう
俺は雛に感謝をすると、他の場所へと移動することにした


秋に妖怪の山に来るよう主催者に伝えておいてね
花見のお礼に御馳走させてもらうから
それじゃまたね




移動
花見だよあき