しょーがないわねっ
今回は金融緩和について教えてあげるわ
金融緩和ってのは一言で言うと、中央銀行(日本では日本銀行ね)が景気を刺激して良くするためにとる政策なのよ
じゃあ具体的に説明していくわね
金融緩和は景気を良くするため、市場に出回るお金の量(これをマネーサプライと言うわ)をふやすことをするんだけど、その為に取られる手段は3つあるわ
1つ目は中央銀行が銀行にお金を貸し付ける時の金利(これを公定歩合と言うの)を引き下げること
これをすることで、各銀行が企業や個人に貸し付ける金利も下がり、皆お金を借りやすくなって、結果的に市場に出回るお金の量が増えるってわけ
2つ目は銀行の預金準備率を引き下げること
つまり、銀行が常に持っておくべきお金を減らして、多くのお金を貸しやすくするの
そうすると、たくさんのお金を貸し付けに回せるから、市場に出回るお金の量が増えるわけ
3つ目は中央銀行が銀行(中央銀行以外の普通の銀行のことね)から国債などの債券を買うことによって代金を支払うこと
つまり、国が銀行から借金してるのを一部肩代わりして返済してやるよってことね
これを買いオペと言ったりするわ
すると、銀行が保有するお金の量が増えるから、たくさんのお金を貸し付けに回せて、市場に出回るお金の量が増えるわけ
長々と金融緩和について説明してきたけど、今話題になってる日本銀行が取った金融緩和政策は主に1つ目と3つ目の手段で、金利に関してはほぼ0%のゼロ金利って奴にしたのよ
さて、ここで疑問が出てくるわよね
もっと前からそんなのやっとけよ!って思わない?
そんなに景気を良くする手段があったのに、何で今まで温存してたんだよ!ってことになるわよね
実は金融緩和政策ってのは景気を良くしすぎる効果もあって、かなり危ない政策なのよ
あんたバブル経済ってわかる?
1985年~1990年に日本で起きてた好景気ね
あれが発生してしまう危険性があるのよ
かなり長くなっちゃうから、バブル経済については最後に述べておくわね
えーっと、だからお偉いさん方は慎重に政策を実行するタイミングを見極めているってわけ
ま、ぶっちゃけ金融緩和して無理矢理景気を支えても、国債(国の借金)の量を減らすことには繋がらないし、税率を上げすぎだし……
このままだといつか世界から見限られて、マジで日本は終わると思うわ
まぁ、あんたが生きてる間はまだ大丈夫だと思うけどね
【バブル経済】
バブル発生の経緯をまず述べるわね
1985年に日本はプラザ合意ってのをやって、円高ドル安が進んだの
ここで、円相場の上昇(円高)に伴って、日本国内の輸出産業や下請けなどその関連企業、または輸入品と競合している産業が損害を被る結果発生する不況(これを円高不況と言うわ)が発生すると懸念されたわ
だけど、日本銀行は公定歩合を引き下げずに5%のまま据え置いて、逆に金融機関同士が短期資金を貸し借りするときの利率(これを無担保コールレートと言うわ)を6%弱から一気に8%台へと上昇させるっていう短期市場金利の高目放置に踏み切ったの
その後、公定歩合の引き下げに動いたのは、翌1986年になってからだったわ
こんなことしたから、1985年には非常に金融引き締め的な経済環境になっていて、その結果、その後数年間のインフレ率は低迷したの
このインフレ率の低迷と、公定歩合の引き下げ長期化予想を反映して名目金利が低下したことが、貨幣錯覚を伴って、不動産や株式に対する投機を促し……まぁつまり、今がチャンス!と皆錯覚しちゃって、バブル景気をもたらしたのよ
で、バブル崩壊についてなんだけど、この調子で喋っていったら許容文字数超えちゃうから簡単に説明するわね
バブル景気によって土地と株式の価値が一気に上昇していったわ
となると、大口投資家は利益が確定しているから売りに走るわけ
すると、地価と株価が値下がり始めて、一般投資家はここで『慌てて』一斉売りをしちゃったの
でも、売れば売るほど、どんどん値下がりするから、地価と株価が暴落していくわけね
よって、バブルが崩壊
そして地価と株価の損失によって消費者心理が冷え込み、消費が思いっきり減退
んで、容易には戻せない大不況発生ね
まとめると、バブル発生の原因は日本銀行で、バブル崩壊の原因は最初に売りに入った大口投資家どもなのよ
これが再び繰り返すことのないよう、金融緩和政策は慎重に行っているの
日銀が金融緩和……ってどーいうことだってばよ!?