お、漸くお出ましか。
(待ち合わせの場所へ行くと、ユーリが川のほとりで横になっていた)
たまにはおまえとゆっくりしようと思ってさ
だから呼んだんだ。
っておいおい、あんまはしゃぐなよ。
転んでも知らねえぞ、オレは
(興味なさ気な態度をとるユーリを困らせてやろうと、もっと走り回った。が、むかるんだ泥で足を滑らせた!)
っておい、マジかよ!!「」!
っつ…たく…。
(川へ落ちそうになったが、ユーリに抱き留められて)
どっか痛む場所はあるか?
だから言ったろ、はしゃぐなって。
心配掛けさせんな…おまえに何かあったらオレは…
(そう言い掛けたユーリと目が合った)
…よし、決めた。悪い奴にはこうしてやる。
(そう言ったユーリは愛しいものを見るような瞳で。未だ抱き留めたままの状態でちゅっと触れるだけのキスをされた)
ああ、後これ。
こっちがホワイトデーのお返しだ
お前のがっかりする顔はもう十分拝んだ事だし、いい加減渡しとくか
(渡された箱の中には、ペアリングが入っていたのだった…)
好きだぜ、「」。
(背後からそう聞こえた気のした幸せな夜だった)
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