美鈴「○○さんが身を挺して私を庇ってくれた時にそのことを思い出しちゃって、それでキュンとしちゃったんです。『この子は何があっても守り通さないと』って」

愛おしさからか、さらにぎゅーっと抱きしめてくる。頭もナデナデされてもう完全に子供扱いだ。だからそんなにしたら胸が押し付けられて……。

美鈴「今度は弟が出来るってのもいいですね」
貴方「いや俺には……」
美鈴「ふふふ、冗談ですよ。でも、もしも気が変わったときにはいつでも私のところを訪ねてくださいね。私、門の前でいつまでも待っていますから///」

門の前で立ち続けるのは待ち人を待つからじゃなくて不審者を追い払う為だろうに……。そう指摘しようとしたが、答える返事は何もなかった。

美鈴「ふわわ、それにしても安心したら眠たくなっちゃいました。すぅ……すぅ……ZZZ」

滅茶苦茶なこと言うだけ言って俺の頭を枕にして寝息を立て始めた。寝ながらも頭をナデナデする手は止まらない。相当気に入られてしまったようだ。

随分と幸せそうに眠っているしあんまり邪魔はしたくないが、このままでは俺もここを出られない。仕方ない、満足して解放するまで俺も待つか。いい枕も後頭部にあるし俺も一眠り……と思った矢先、彼女の雇主がひょっこりと現れた。飲み過ぎて夜風にでもあたりに来たのだろうか?

俺を抱っこして寝息を立てている美鈴を見つけてこの幼い吸血鬼は相当驚いているようだ。

レミリア「どこにいるの美鈴……って、どんな状況よ!?」
貴方「あー、責任者の方ですね。実はかくかくしかじか……」

眠る美鈴に背中から抱き付かれながら、ありのままの出来事を話すとレミリアはやれやれと頭を抱える。

レミリア「つーかアンタも実はまんざらでもないでしょ? 顔がにやけているわよ? ったくブツブツ……」

両手を胸のあたりに垂らす(カリスマポーズというらしい。本人はこれがカッコいいと思っているらしい)と不機嫌そうにしている。

貴方「ま、まあ否定はしないけどさ/// でもいつまでもここにいるわけにはいかないんだ。というわけで……」

すっかり眠りこけて力のない腕を俺はスルリと抜け出すと、レミリアの背後に回り込み、空いた美鈴ベッドに強引にねじ込んだ。

レミリア「ど、どういうつもりよ!?」
貴方「一応ここは会場の外だしさ、彼女が起きたら宴会会場まで連れて行ってほしいんだ。保護者でしょ? 安心しな、寝心地は俺が保証する」

これだけ騒いでいても美鈴は起きる気配がない。さすがだぜ……。

レミリア「そう言う問題じゃ……ってうわぁ! よだれ垂れてるし、その凶器を顔に押し付けるのは……」

何か修羅場になってるが、あとは保護者に任せよう。俺は見回りを続行する!


Chapter1 END
Chapter2

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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