なんと雛は俺の首筋に顔を近づけるとスンスンと鼻を鳴らして匂いを嗅いでいるようなのだ。息がくすぐったい! っていうか何だ何だ!? 喉元の匂いをかがれた時に雛と至近距離で目が合う。

雛「ごめんね、こういうのは嫌だよね? 恥ずかしいよね? なるべく早く終わらせるからちょっとの間我慢してね?」

彼女の顔が俺の首筋から少しずつ降りていき、今度は胸の周り、そして腋の近くでスンスン……。

雛「ああ、この辺りが特に厄いわぁ……///」

心なしか彼女の息が上がっているように感じる。これ、本当に検査なんだよな……? そっちに意識を集中させていると、凛とした別の声が俺の耳元でささやいていた。

衣玖「なるほど、○○さんの体から何か出ているのは間違いなさそうですね。首筋や腋の周辺に集中しているということは……」

そうだよ、もう一人いるんだった。衣玖さんは身に着けていた羽衣をシュルシュルと取ると、そのままタオルのように俺の額を軽く拭う。そしてそのままそれを顔に覆い匂いを嗅ぐと……。

衣玖「うーん、この酸っぱい香りはまるで汗の臭いですね。ですが何故でしょう? 本来なら汗臭いのは苦手なはずなのに、この匂いは嗅いでいると頭がくらくらします」

雛「汗だって? もっとよく確認したほうがいいんじゃないの?」

そうですねと言い出すと、あろうことかこちらの服を脱がし始めたのだ。上半身があらわになる。そのまま羽衣でサワサワとこちらの体を拭くものだからくすぐったさに身をよじらせる。だが、いくら身をよじらせても四肢で縛られたリボンのせいで脱出できない。

貴方「こんなの……おかしいよ。いや、絶対におかしい!」

心の叫びは実際の大声となり発せられるが、この二人は丸で聞く耳なしといったばかりに、絹のようになめらかな羽衣でこしょこしょと体を撫でたり、首筋をペロペロと舐めてきたりする。ただ俺は顔を真っ赤にしているほかなかった。俯くことすらできない。

貴方「どさくさに紛れて変なことするんじゃない。さっきからペロペロ舐めているのは雛の方だな!?」

雛「ふふっ、正解♪ 君ってばさっきからお顔真っ赤だよ? もしかして体中まさぐられて感じちゃった? かーわいいなー♪」

そうだよ、こいつら酒飲んでるんだった! 酔っぱらってるんだ。でなければこの一連のおかしな行動に説明がつかないぞ。間違いない。

衣玖「ですが、異変の元凶が彼の汗と仮定するのなら効率的ですね。さっきからより激しく発汗しているようですし。アウトにならない程度に責めてみましょう」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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