俺に下される裁きは御幣に遮られた。そう、早苗さんである。おお、介抱のかいあって息を吹き返したのか!
早苗「○○王子に狼藉を働く不届き者ぉ!」
王子設定まだ残ってたの!?
青娥「なるほど、『○○王子』ねぇ。王子様は優しく愛でるものであって、そういう形の愛は認めたくありませんわ。いいでしょう、これも愛しの王子様の為。早苗さん、一時的に組みましょう!」
だから王子って言いふらすの恥ずかしいからヤメテ! 守るべきものの為に何かに目覚めてしまった青娥は早苗さんとタッグを組むと白蓮さんと弾幕決闘を始めてしまった。ああ、せっかくの「聖域」が……。
流れ弾がカオスじみた宴会会場で最後まで残った良心を破壊しつくしていく。まさに「パラダイスロスト」。こうなってしまうともはや俺は手を出すことが出来ない。必死に転げ回って弾幕の餌食にならないように地面を這って少しでもここから離れるほかない。
とめどなく汗をかきながら、ほふく前進を続ける俺。そうやって少しずつ前進しながらどうしてこんなことになってしまったのかを思索する。
何か他におかしい兆候がなかったか……? 宴会が始まる前、その準備の時に何か……あっ!
そうだ、思い起こせばコンパクの様子もおかしかったぞ。妖夢譲りの礼儀正しい性格なので、たとえ甘えん坊とはいえ俺に迷惑かける前に自重するのがコンパクだったはずだ。だというのにあの時の彼女は離れようとしなかったではないか。
最初は風邪を引いていて意識がもうろうとしていたから心配されたのかと思ったが、やはり俺の汗に触れておかしくなったと考えると全てに合点がいくのだ。つまり、俺がおかしくなったのは永遠亭で治療を受けた時……。
貴方「そうかわかったぞ! 薬の副作用だ!」
そうと分かれば訪ねる先は雛ではない、鈴仙あるいは永琳だ。事情を話して副作用を緩和してもらおう。
思い立ったら即行動。俺は立ち上がると永遠亭の皆さんがいそうな場所を探す……が次の瞬間、俺の足元の地面が消え去ってしまった!
無数の目玉に心の中まで見透かされる感覚を覚えながら俺の体は落ちていく、どこまでもどこまでも……
Chapter3 END
Chapter4
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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