いや、諦めるのはまだ早い! 永琳が取り落とした中和剤入りの矢がどこかに落ちているはずだ。これを使えば全てが元通りになるはず……。

地面を這うように体勢を低く構え、俺は意を決して戦場へと飛び込んでいった。

飛び込んで数秒……。そこには後悔する俺の姿があった。ヤバい、ヤバすぎるだろコレ。弾幕のバトルロイヤルなど一般の人間が入っていい領域ではない。

不意に俺のすぐ横で早苗さんが思い切り地面に叩きつけられていた。見上げるとあの紫が次の一手に出んとしている。

貴方「早苗っ、オーバーウェポンを使え!」

早苗さんは外の世界のSTG「サンダーフォースV」の自機をモチーフにした飛行バイクに跨っていた。武装ももちろんその作品の物を使用する。オーバーウェポンは装備された武器に過負荷を与えることで一時的に強力な攻撃を繰り出す技であり、多用はできないがここぞという時に頼りになるものだ。

俺の声で我に返る早苗さんは戦闘騎を回転させるとワイヤーフレイム状のロックオンサイトに紫を捉え、電撃を浴びせた。「フリーレンジ」のオーバーウェポンか、これは強烈だぞ。

しかし相手が悪い。紫は一瞬怯んだくらいで既に立ち直っている。再び攻勢に出るかと思ったが俺の姿を確認するとたじろぐ。

早苗「○○さん、アールバイパーもなしにこんなところに飛び込むなんて自殺行為ですよ? 一体どうしたのですか?」

貴方「説明は後だ。とりあえずこの危機的状況を脱するぞ!」

無理やり俺は早苗さんの戦闘バイクに乗り込むと飛翔させた。





名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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