王様(神子)「さて今日という日を覚えているな? 二人それぞれに預けた宝石箱を見せておくれ」

芳香と一緒に王室に呼び出された○○。王様の奥では不安そうな表情を浮かべた白蓮がその様子を見ています。先に宝石箱を開いたのは芳香でした。

芳香「世界中のでっかい宝石だぞー! ダイヤモンドにルビーに……せーがー、この石何だっけ?」
大臣(青娥)「ラピスラズリよ。あまりにたくさん集めすぎて記憶が混乱しているようですわね。おほほほ……」

何かを含んだように微笑む王様。さあ、今度は○○が宝石箱を開く番です。

○○はゴクリと息を飲みながらゆっくりと箱を開きます。そこには……何も入っていないのです。ザワザワと周囲がざわめき始めます。

大臣(青娥)「何も入っていないわ。それ見たことか、結局欲しいものが分からなかったってことではないの!」

俯いていた○○は意を決して顔を上げると、若干早口になりながらも王様に告げます。

貴方「王様、申し訳ありません。私めには娘さんの欲しいものを宝石箱に入れることは出来ませんでした」

更にざわめく周囲の空気。大臣がニヤリとしたり顔で○○の顔を覗き込みます。ところが、同じように意味深な表情を浮かべるのは王様。

王様(神子)「ほう、あれだけの猶予を与えながら、娘の、白蓮の欲しいものを入れられなかった、と。その理由を一応聞いてみようか○○」

○○は胸に拳を当て声高らかに返答します。

貴方「なぜなら、姫が最も欲していたものは心だったからです! 心はいかなる宝石箱にも入れることが出来ません!」

ざわめき声はハッと息をのむ声に変わっていました。ガタっと王様が立ち上がります。

王様(神子)「よくぞ見抜いた○○よ! そう、財力による確かな骨組と、優しい心による清らかな魂。その二つを併せ持った○○こそ娘の夫にふさわしい!」

座りながらその様子をじっと見ていた白蓮はぱあっと表情が晴れ、○○と抱き合うのでした。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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