しかしこのご時世、そうそう仕事など見つかるはずもありません。意気揚々と家を出たまでは良かったものの、○○は日が暮れるまであちこちで仕事を貰おうとするものの、上手くいきません。
そうやって途方に暮れて道端で腰かけていると……。
魔法使い(一輪)「そこの少年、この町の人間かな?」
紺色のフードをかぶった女性が○○の前で屈むと、妙な事を聞いてくるではありませんか。
貴方「えっ、そうだけどお姉さん誰?」
○○が訝しみながらも質問に答えると半ば強引に腕を掴むとどこかへ連れて行こうとします。ビックリした○○は悲鳴を上げようとしますが、魔法か何かの影響なのか、いくら叫ぼうとしても声が出ません。
魔法使い(一輪)「そう騒がないで。ちょっとお願いがあるだけだから。お礼もちゃんとするから……ね?」
そう優しく諭されて○○はようやく大人しくフードを被った女性についていくことにしました。
二人は町を抜けて砂漠に到着しました。そしてとある場所で歩みを止めると魔法使いは洞窟を指さします。
魔法使い(一輪)「実は私は魔法使いなのよ。それでね、あの洞窟の奥にある魔法のランプを取ってきてほしいの。あの洞窟は魔法使いを遮断する結界に守られているからまっすぐな心を持った人間しか取りに行けないの。お願いできる?」
いきなり夜の砂漠につれてこられるわ、洞窟に入ってランプを取ってこいだとか言われて○○はすっかり混乱してしまいます。
貴方「や、やだよ! あんな怖いところ……」
魔法使い(一輪)「そんなこと言って砂漠から一人で帰れるの? お礼はちゃんとするって……。分かったわ、これを貸してあげる」
それでもブルブル震える○○。仕方ないなと魔法使いは身に着けていた指輪をはずして○○に手渡します。
魔法使い(一輪)「それはお守りよ。知り合いの魔法使いが作ってくれたものだから効果も保証するわ。どうしても私には魔法のランプが必要なの。だからお願いね?」
そうやって○○の両肩を後ろからポンと叩く魔法使い。ビクビクしながら○○は洞窟へと入っていきます。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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