王子○○の声も届かず、イチデレラは走るにはあまりに不適切なガラスの靴で苦労してでも出来るだけ速く走ります。12時を過ぎれば魔法が解けてしまい、みすぼらしい姿を皆にさらしてしまうことになります。それだけは何としても回避しなくてはならないのです。
途中でいつの間にかいなくなっていた執事なネズミも一緒に走っています。
ねずみ(ナズ)「ようやく落ち合えた。もう時間がないよ」
長い長い階段を駆け下りる一輪は途中でガラスの靴が脱げてしまいます。
イチデレラ(一輪)「しまった……!」
ねずみ(ナズ)「もうすぐ魔法がとけてなくなってしまうんだ。構わず今は走れ走れ!」
王子○○の呼び止める声を振り切り、そして門を出てお城の外へ。そこにはエンジンをふかした馬車……もといビックバイパーが準備していました。
鳩(ビックバイパー)「イチデレラちゃん。もう時間がない! 飛び乗れ!」
二人を荷台に乗せると銀翼は光のラインを描きながら一気にお城を離れていきます。
間髪入れずに王子○○もたどり着きますが、もはや馬車の姿はどこにも見えません。
貴方「お嬢さん、いったい何処に……?」
後編
に続く……
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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