バイドシステムα「う、う~ん……アレ? ここは?」

気が付くと薄暗い紅魔館の地下工房であった。どうやら工房の一角のソファーで眠らされていたようであり、ぼんやりとした視界にウォーヘッドの姿が映る。

ウォーヘッド「ったく心配かけやがって……。これもう(目を覚ますか)わかんねぇなって思い始めてたくらいだぜ?」
バイドシステムα「お前もビーム喰らってなかったか?」
ウォーヘッド「すんでのところで亜空間に逃げたからかすり傷程度さ(キリッ」
バイドシステムα「ちくしょーめ!」

悪態をつきながら周囲を見回すとテーブルの上にバイドルゲンやコントロールロッド、塗装用の塗料などの材料が置いてある。あの後結局人里に戻って買い物をしたようであることが分かる。

バイドシステムα「結局無駄足だったな。ところでラブたんはどこだ?」

さっきから愛しの彼女の姿が見えないのだ。不安にもなる。

ウォーヘッド「お前の枕は柔らかそうで羨ましいな」
バイドシステムα「えっ……? あっ、ラブたんっ///」

そう、プラトニックラブはずっと膝枕をしていたのだ。これでは姿を確認できないのも仕方ない。

アリス「アルくんってばもっと早く気付いてよぉ///」

バイドシステムαが息を吹き返したのに反応し、ソファーの後ろからワイズマンが出てくる。

ワイズマン「さすがバイド系機体だ。この程度じゃくたばらないな」
ミッドナイトアイ「三人とも大変でしたね……」

ゆっくりと手を伸ばすバイドシステムα。その掌がプラトニックラブの頬を捉えた。

バイドシステムα「ラブたん、フォレスはどうなったの?」

プラトニックラブ「『花畑を荒らしたのは私たちです。ごめんなさい』と言ったら許してくれたわ」

最強最悪なんて言われているけれど、フォレスってやつはそこまで悪い奴ではないのかもしれない。そう脳裏をよぎった。

バイドシステムα「そーか……うん、よし! 次は勝つぞ!」
プラトニックラブ「そんなの危ないからもうやらないで!」

ミッドナイトアイ「そーですよー、もしリベンジするにしても、私は巻き込まないで下さいね~」
バイドシステムα「お前には100年早い」
ミッドナイトアイ「ひどっ!」

適当にあしらうとスックと起き上がり、プラトニックラブの手を取る。

バイドシステムα「ラブたん……、君が悲しむところは見たくない。そーだな、自重するよ」
プラトニックラブ「うん!」

汗臭く暑苦しい工房の一角に甘ったるい空気が流れる。居ても立っても居られなくなり、ウォーヘッドが咳ばらいをした。

ウォーヘッド「そういうのは後でいくらでもやるとして……そろそろフォース作ろうぜ?」
ミッドナイトアイ「そーですね」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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