この知人達は肉塊そのものの見た目をした「
バイドシステムα
」とピンク色のゼリーのようなハートのようなキュートな姿をした「
プラトニックラブ
」である。
プラトニックラブ「あっ、バラカスったら、またサボり?」
顔を合わせていきなりコレである。ウンザリしつつもバラカスはこう返した。
バラカス「休憩中だよ」
バイドシステムα「きっと今日は休憩の日なんだよ」
すぐさまフォローに入るバイドシステムα。
プラトニックラブ「じゃあ、明日は?」
バイドシステムα「神社閉店の日」
違った。こいつも茶化しているだけである。二人が好き放題言うのでイチモツを振り回して一喝。
バラカス「くぉら!」
二人「きゃっ!」
これがこいつらの挨拶のようなものである。一通り落ち着くと相変わらずイチャイチャし続けるバイド系R戦闘機を眺めてバラカスが一言。
バラカス「……あ~、アンタら、ホントに仲いいのな……(呆れ)」
はた目から見てもこの二人はカップルのようにしか見えない。だがお互いに引っ込み思案なので中々進展しないのだ。
プラトニックラブ「そうそう、今日はバラカスのために、お土産を持ってきたのよ!」
そんな中でもお互いに距離を縮めようと手探りであの手この手を試みる。今回はプラトニックラブが仕掛けるようである。
彼女はお土産があることを告げるとバスケットの上にかけられた布を取り去り、「ブラウニー」というお菓子の入ったバスケットを見せた。この距離からもココアのほろ苦くも甘い香りが発せられており食欲をそそる。野郎ども二人は思わず感嘆の息を漏らした。
プラトニックラブ「手作りなんだからっ♪」
だがバラカスに差し出されたのはちょっと形の悪いブラウニー。おそらくちゃんと形になったのは未来の旦那様のほうに回っているのだろう。
バラカスの為というのはほんの建前で、本当は愛しの彼の為に作って来たということは鈍感なバラカスにも察しがついていた。ゆえにそこまでショックも大きくない。
バラカス「(本当は現ナマが良かったがまあこれもアリか)うむっ、殊勝な心掛けである。それじゃあお茶でも用意しようか」
神社の奥に入ってお湯を沸かしているとバイドシステムαが転がり込んでくる。
バイドシステムα「バラカスぅ~、特級茶葉で頼む!」
バラカス「贅沢なやっちゃなぁ……アローヘッド(⑨)番茶でいいな? つーか外で待っとれ」
プラトニックラブが持ち出したのは洋菓子。お茶と合うのかは未知数だが、あいにく神社に紅茶なんてこじゃれたものはない。急須に茶葉をセットしお湯を入れると湯呑に注ぎ始めた。
お茶を手に縁側に戻ると待ってましたとばかりに笑顔を見せるバイドシステムα。バラカス自身も縁側に腰掛けると三人で仲良くブラウニーを食した。ほろ苦くも優しい甘さ。まさに大人の味なブラウニーにしばし舌鼓をうつ。
バイドシステムα「やっぱりラブたんが作るブラウニーは美味しいな。生地がしっとりしていて、それでいてベタつかないスッキリした甘さだ」
更にムグムグとブラウニーを口に運ぶとソムリエのようにそれを口の中で転がした。
バイドシステムα「クォクォアはバンホーテンのものを使用したのかな?」
口の中モゴモゴさせながら喋るのでちょっと呂律が回ってない。
バラカス「クォクォアって何だよ……(困惑)。バンホーテンって何だよ……(超困惑)」
聴いたことのない単語に戸惑うバラカスを尻目に、はにかみながら答えたプラトニックラブ。
プラトニックラブ「バンホーテンかどうかは知らないけどアルくん(バイドシステムα)ってば美味しそうに食べているわね。フフフ、ありがとう♪」
そんな甘い空気なぞ露知らず、チ○コ型バイドも黙々とおやつを食す。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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