そんなわけでフォースの生成に取り掛かった。まずは加工しやすいようにエーテリウムを温めて柔らかくする。
ミッドナイトアイ「アルファさん、お湯ください」
元々亜空間でしか存在できないエーテリウムはかなり不安定な物質なので、ぬるま湯でじっくりと温める必要があるのだ。だがそんな事情など知らないバイドシステムαは……。
バイドシステムα「おう、バイドルゲンと混ぜるのか?」
ミッドナイトアイ「違いますって! 混ぜないで下さい!! エーテリウムを湯せんするんです!」
とぼけた一言にウォーヘッドはツッコミとして軽く小突く。
ウォーヘッド「天ぷらじゃないんだからさぁ」
バイドシステムα「フォースの天ぷら?」
ミッドナイトアイ「気持ち悪いです」
大きなアクシデントもなくエーテリウムの加工は進んでいく。バイドシステムαはエーテリウムの加工を済ませ、今はバイドルゲンをこねている。そのたびに少しずつエーテリウムを混ぜていく。赤い粘土のようなバイドルゲンは次第に琥珀色に変化していった。
そっちは心配ないだろうと分かるとウォーヘッドは別の用事を済ませることにした。手にする鉱石はソルモナジウム。コントロールロッドを作るつもりらしい。これがないとフォースが暴走してしまう重要なパーツだ。
ウォーヘッド「じゃあ、俺はソルモナジウムの加工をするか。おいアルファ、こっちにもお湯くれ」
バイドシステムα「よっしゃ!」
ウォーヘッド「だからお湯を入れるな!」
そういえば一つだけハズレがあることを思い出し、ドキドキしながら手にする。
ミッドナイトアイ「で……でわ、ソルモナジウム入れます。……えい!」
バイドシステムα「ドッキドッキ(こねこね)」
ウォーヘッド「こくり」
ボウルめがけてソルモナジウムを振り上げ、そしてコツンと叩く。直後、まばゆい光が周囲を照らした。
ミッドナイトアイ「ギャー、目が~目が~」
バイドシステムα「やばいよやばいよ、周りが琥珀色に見えるよー!」
ウォーヘッド「うおっまぶしっ!」
一種のフラッシュグレネードだったのだろう。それも視覚を混乱させて周囲を琥珀色に見せるおまけつきだ。このおまけがバイドシステムαにひどく効いたらしく、しばらくブルブル震えていた。
バイドシステムα「だから琥珀色の夕暮れはダメだって(グスグス)」
どうにか皆が落ち着いたのを確認し、二つ目のソルモナジウムを手にする。
ミッドナイトアイ「では気を取り直して、こっちを試します」
今度は特に仕掛けのない普通の素材のようだ。
バイドシステムα「それは大丈夫なのか?」
ウォーヘッド「もっと叩いてみる?」
ミッドナイトアイ「壊れちゃいますって!」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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