(一方、工房から追い出されてしまったプラトニックラブとワイズマンは……)
図書館に戻っており、書物に目を通しながら時間をつぶしていた。しばらくお互いに無言であったが急にワイズマンがプラトニックラブの顔を覗き込む。
プラトニックラブ「なによ? 顔に何か付いてる?」
気づかれるやいなや、ワイズマンは慌てて本で顔を覆ってしまった。
ワイズマン「な、なんでもない(アセアセ)」
だが、今ワイズマンが手にしている本は占いの本。何気なく読んでいたら気になる記事を見つけて思わずプラトニックラブの顔を凝視してしまったのだ。
ワイズマン「(なんだろう、死相が見えた気が……)」
(再び場面が変わって紅魔館地下工房……)
バイドシステムα「お湯はいらんか~?」
ミッドナイトアイ「もう要りません!」
何故かお湯にこだわる肉塊はキッパリと用済みと言われると口をとがらせた。
バイドシステムα「ケチー」
しっかりこねたフォースの素体に制御を行うコントロールロッド。あとはじっくりと焼いて中のバイド体を活性化させればフォースの完成である。
ウォーヘッド「アルファ、オーブンの用意!」
バイドシステムα「おう!」
波動砲をチャージするバイドシステムαを無視してそのままフォースをオーブンに投げ込む。
ウォーヘッド「『プリンシパリティーズ』か『ドミニオンズ』がやらないと面白くないぞ」
どっちも波動砲が炎のR戦闘機である。無視されたショックで床に「の」の文字を書いているうちにフォースが焼きあがった。見事なスタンダードフォースである。
それもただのフォースではない。ソルモナジウムやエーテリウムをブレンドした特別仕様だ。
さらにこれで終わりではない。ここからフォースをペイントして正真正銘の世界で一つのフォースに仕上げるのだ。
先ほど渾身のボケをスルーされションボリしていたバイドシステムαも気を取り直さんということで意気揚々と塗料を手にした。
バイドシステムα「さて、嬉し恥ずかし、落書きタイム!」
三人「おー!」
フォース作りは比較的シンプルだったので、このペイントこそが最大の醍醐味と言えるだろう。なのでみんなノリノリである。
バイドシステムα「さて、何を描こうか?」
ウォーヘッド「オーソドックスに、愛の言葉とかどう?」
ミッドナイトアイ「『君の瞳に映る、わたしが美しい!』というやつですね」
ウォーヘッド「ただのナルキッソス(ナルシスト)じゃないか」
特に気取った言葉も出てこないし、こういうのはシンプルな方が心に響く。そう判断したバイドシステムαは大きい文字でただこれだけ書く。
バイドシステムα「えーと……『好きだよ』」
ウォーヘッド「シンプルだなぁ。もっといろいろ遊ぼうよ。俺なら顔とか描いちゃうな」
ミッドナイトアイ「あっ! わたしもワイズマン様を描く!」
バイドシステムα「あっ! ちょっ!? それなら俺はラブたんだ!」
ウォーヘッドに遅れまいと二人も残ったフォースにいろいろ描いていく。そうしているうちに半分くらい塗装が終わった。
ミッドナイトアイ「そーいえば、ペイントしても、固められなかったらベタベタなままですよね~」
ウォーヘッド「亜空間にでも入れておく?」
別に亜空間は乾燥室でも何でもない。
バイドシステムα「そしたら装着不可能なフォースになるぞ。みんながみんな亜空間に突入できるわけじゃないんだしそれではヤバイのでこいつの出番だ」
そう言うと、いつ招き入れたのか、バラカスの弟分であるガスダーネッドがひょこっと顔を出した。
ガスダーネッド「ドライアイスだろ? どれを冷やすんだ?」
ウォーヘッド「なるほど。冷やして固めるのか」
ペイント済みのフォースめがけてドライアイスを撃ち込んでいくガスダーネッド。
ミッドナイトアイ「やりすぎて硬度10以上の難攻不落のフォースにしないようにね?」
弾幕から身を守るのがフォースなのにちょっと矛盾している気もするが、確かに冷たいままのフォースを装着するのはちょっと辛いものがある。
ミッドナイトアイ「冷えたら美味しそうですね」
バイドシステムα「こんなの食ったらバイド化するぞ」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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