その後もフォースに塗装を施し、完成させ次第ガスダーネッドが冷却するというのを数回繰り返し……。
バイドシステムα「よっしゃああ! 完成だぜ!」
最後の一つとなったフォースを掲げてガッツポーズを取った。二人も満足のいくペイントが出来たようでありうんうんと頷いている。
ウォーヘッド「うん、上出来!」
ミッドナイトアイ「アルファさんおめでとうございます!」
あまりに大きな歓声は結構響いたのか、ワイズマンが工房に入って来た。
ワイズマン「騒がしいと思ったら、ついに完成したか! おぉー、よくできてるじゃないか♪」
主にミッドナイトアイの方向を向いてひたすら褒めちぎっている。
ミッドナイトアイ「あ! ワイズマン様! そうです! 出来たんです! だからコレを!」
フォースを手渡しする。
ワイズマン「ふーむ。スタンダードフォースか。こういう機会がないとつけないんだけど……おっ! 俺の顔!?」
ミッドナイトアイ「そーです!」
気が付いてもらえたのがうれしくて子犬のようにぴょんぴょん跳ねる。
ワイズマン「うまく描けてるし、何より心がこもっている」
ミッドナイトアイ「ありがとうございます!」
ペコリとお辞儀する自分の部下に装備しているところを見せるワイズマン。かなり絵的にも珍しいぞ、スタンダードフォースを装備したワイズマンとか。
ミッドナイトアイ「わっ!」
ドッキドッキと心臓を鼓動させながら見届ける。正直彼本来の趣味ではないことはミッドナイトアイ本人が嫌というほど知っていたが、フォース作りなんてそうそうやるわけではないので、一番シンプルなこのフォースが限界だったのだ。
ワイズマン「つけ心地最高!」
ミッドナイトアイ「あ……お気に召していただけましたかっ!?」
その様子を遠巻きに見ていたバイドシステムαとウォーヘッド。二人顔を合わせてサムズアップする。
ウォーヘッド「暴走とかの心配はなさそうだな」
バイドシステムα「これで安心だぜ」
ワイズマン「……何やら不安な会話が……」
プレゼントがちゃんとできていると分かったら、すぐにでも渡したいもの。さっそくプラトニックラブに渡そうとするが……
バイドシステムα「ワイズマン、ラブたんはまだ図書館か?」
ワイズマン「あー、少し焦らすのもいいかもねって、博麗神社に行ったぜ。まあそんなこと言っておきながら逃げたのかもな。わはは……」
随分失礼なことを言っているが、そんなの耳に入らない当事者。
ミッドナイトアイ「大丈夫だって伝えないとね」
バイドシステムα「そうだな! 博麗神社だったな、行ってくる!」
散々使い倒したレシピ本を投げ捨てつつ飛び立つバイドシステムα。凄まじいジェットエンジンの音と、その音にかき消されつつもかろうじて聞き取れ感謝の言葉を残しつつ立ち去ってしまった。
バイドシステムα「いろいろアリガトなー!」
空中で回転しつつ落下する本をスライディングキャッチするミッドナイトアイ。後ろではワイズマンが手をこまねいていた。
ワイズマン「本は大事に扱ってよ!」
すりむきながらも本をキャッチすることに成功したミッドナイトアイは腹這いのまま首をかしげる。
ミッドナイトアイ「でもあのアルファさんがモノを返すなんて珍しいです。感謝の気持ちですかね?」
これが普通なのだが、すでに感覚がマヒしているのかもしれない。
ウォーヘッド「いや、しばらく手作りフォースはこりごりなのかもな。爆発したり、死に掛けたり」
ワイズマン「木星の研究所が爆発するも、フォースは無傷で回収されるみたいな?」
ミッドナイトアイ「そんな昔の話しないでくださいっ!」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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