お互いに何も話しかけられずに気まずくなっているさなか、神社のふすまが静かに開かれる。
心臓のような女性器のような見た目をしたバラカスとは別ベクトルで卑猥な形状をしたバイド。彼女は「ゴマンダー」。
紆余曲折あってここ博麗神社に住みついているA級バイドである。ちなみに酒癖が相当悪い。今も二日酔いによる頭痛で頭を抱えながら気だるそうにしていた。
ゴマンダー「バラカスぅ~、客か?」
さっきまで寝ていたのか、目をゴシゴシこすりながら周囲の様子をぼんやり見つめるが、頭が全然追いついていない。見慣れぬ客人を見つけてじーっと見つめるが名前が出てこないようだ。
バラカス「プラトニックラブちゃんだよ」
プラトニックラブ「ゴマンダー、こんにちは。よかったらこれどう?」
こんな冴えない彼女にもブラウニーをすすめるプラトニックラブ。対するゴマンダーは訝しみながらブラウニーを手に取り、クンクンと鼻を鳴らす。
ゴマンダー「えーとこれってイカスミ焼き?」
唐突過ぎる答えに皆がずっこける。この女、筋金入りの飲兵衛である。
バラカス「お菓子だっつーの! この酒飲みが!」
ツッコミと言わんばかりにイチモツを叩きつけようとするが、これをスルリと回避するゴマンダー。
ゴマンダー「行動パターンが丸見え。まだまだ甘いわね」
いつまでも勧めたお菓子に手を付けないので、痺れを切らしたプラトニックラブはゴマンダーの口めがけて……
プラトニックラブ「はい、ゴマンダー☆」
ブラウニーを押し込んだ。はじめは目を白黒させていたが、間もなくしてゴクンと飲み込んだ。
ゴマンダー「あっ……まい!!」
バラカス「お菓子だからね」
冷静なツッコミを入れるバラカスに忍び寄るブラウニー、いやプラトニックラブの手。
プラトニックラブ「はい! バラカスも」
バラカス「えっ!? わっ、ちょっ……/// 待て待て、そういうのは愛しのアルくんにしてやりなさい!」
プラトニックラブ「練習よ、付き合って。アルくんの前で失敗したくないから」
仕方ないなとブラウニーを手に取って食べようとすると案の定止められた。練習にならないからと。仕方なく差し出されたお菓子をそのままパクリと口にした。
バラカス「(ハグ)……まあ当然と言っちゃ当然だが、おいしい」
ゆっくりと咀嚼。そりゃそうだ。同じブラウニーなのだから味が変わったらおかしい。
プラトニックラブ「何してるのよ! バラカスもやって」
口を突き出して待機するピンクのバイド系戦闘機。こいつ彼氏いるんだけどと罪悪感にさいなまれるバラカスであった。
バラカス「いや……こんなこと知られたらアルくんが悲しむぞ」
プラトニックラブ「だから練習なの。アルくんの前で恥をかきたくないもの!」
空を仰いだバラカスは小声で「ごめんよ」とつぶやくと、意を決してブラウニーを差し出した。
バラカス「じゃあ……、ほらよ」
プラトニックラブ「(はぐぅ)ぅんぐっ!」
無駄に色っぽく平らげるプラトニックラブ。本人は気付いているのだろうか?
ゴマンダー「あははー顔真っ赤。お酒飲んだ後みたいでおもしろーい♪ 私もやるー」
そして悪乗りする飲兵衛。
プラトニックラブ「じゃあ、もう一回練習させて~(ニヤニヤ)」
バラカス「おまえら……、俺で遊ぶなぁー!!!」
博麗神社全体に悲鳴が響き渡った。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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