霊夢「夢想封印が、どうして矛に……?」
私は確かに夢想封印を青娥に喰らわせた。それに対してアイツはバリアを張って防御した。そこまでなら分かる。次にバリアに阻まれた夢想封印は今度は私を標的と認識して追いかけ始めたのだ。これも反射されたからと考えればまだ納得がいく。随分とえげつないバリアではあるが。
だが、一つだけどうしても納得いかないことがある。なぜ、光の球だった筈の夢想封印が突然矛の形となってこの私を貫いたのか。
どうやら致命傷らしく、私は地面に倒れ伏せ、随分と出血したらしいことが分かる。私からあふれ出た血で周囲は赤い池となっていたのだ。
青娥「ほら芳香、よーく御覧なさいな。アレが貴方の新しい体よ。可愛い女の子、それも強そうな巫女さんよ。よかったわねー♪」
簪を首もとでちらつかせている。このまま私の首を切り取り、芳香の体にするつもりだ。何と悪趣味、なんと邪悪な……!
霊夢「青娥、何を……あの時一体何を使ったというの?」
今もこちらを見下しながらニタニタと不気味な笑みを浮かべる青娥。余裕綽々にこう返してきた。
青娥「あらあらしぶとい。まだ息があったのかしら? そうですわね、このまま疑念を抱いたまま殺して化けて出てこられてもアレですので、ちょっとだけネタばらししましょう」
こちらの頭に近づいて彼女は続ける。
青娥「霊夢、貴女ご自慢の弾幕はね……究極の光の盾に阻まれたの。その後、ご自慢のスペルがそのままわたくしの究極の光の矛となり、貴女を貫いたのですわ♪ 分かったでしょう? 貴女では決して私を屈する事は出来ないの」
私の首元の地面を簪で叩き、カツカツと音を鳴らす。少しずつ叩く場所を首に近づけながら。そうやってこちらの恐怖心を煽らせているのだ。
青娥「じゃ、そろそろバイバイしましょうか? あの美しい胴体と、その痛みと恐怖と、そしてこの世と♪ あっははははは、死ねぇぇぇぇい、れぇぇいむぅぅぅぅ!!」
スッと簪を振り上げる青娥。アレで壁に穴を開ける要領で首を一瞬で切断するつもりだ。私は恐怖のあまり両目を硬く閉じた……。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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