後には青娥と首だけになった芳香、そして満身創痍となった霊夢のみが残る。

青娥「口では何とでも言えますわね♪ さて、邪魔者も居なくなったことですし……。芳香、新しい体よ」

だが、フォトンブラスターを受け過ぎた霊夢の体は先程よりも穴だらけになってしまっていた。芳香もなんか気だるげだ。

芳香「いらないぞー……。弱っちいし、穴だらけで汚いし」
青娥「あらまあ、それもそうですわね。やっぱり串刺しはマズかったかしら? えっと、それじゃあもっと綺麗な体を探しましょうね♪」
芳香「わーい!」

首だけになった芳香を抱えながら、青娥は魔法の森入り口を立ち去っていった。

青娥「まあ、芳香の新しい体は手に入らなかったけれど、厄介者二人を黙らせたのだから、いよいよ『計画』も大詰めってところね♪」

霊夢が完全に気を失ってしばらく後、香霖堂に張り付けられていたお札がペラリと剥がれる。封印を施した者が気を失ってしまったからだろう。その扉からは勢いよく霖之助が飛び出してきた。

霖之助「急に見えない力で首を絞められるわ、ドアが開かなくなるわで……。霊夢、一体何があったん……霊夢? 霊夢っ!?」

血まみれになって倒れている霊夢を見つけて血相を変えて駆け付ける香霖堂店主。頬を叩き意識の有無を確認するがまるで反応がない。次に心臓に耳を当てる。弱弱しいながらも鼓動しているのが分かった。

霖之助「蘇生薬だ。ええっと確かこの辺に……」

ガラクタをかき分け目当ての薬を探すがなかなか見つからない。

霖之助「駄目だ見つからない。心臓マッサージか? だが、素人がやって上手く出来るものでもなし、そもそも霊夢は呼吸をしていたか?」

慌てふためきながらとりあえず止血だということで包帯を取り出して霊夢の傍に寄る。そこには背の高い九尾の狐がやはり愕然とした面持ちで立ち尽くしていた。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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