青娥が額の札である程度の制御を行っているとはいえ、脳みその腐ったゾンビどもに後れを取る私ではない。
魔を封じる針が、標的を自動で追いかけるアミュレットが次々と炸裂していく。腐りきった体では受け止めきれないらしく、次々と崩れ落ちていった。束になってかかってくるキョンシーには陰陽玉で轢き潰し、自慢の大ジャンプで飛びかかる奴らはホーミングアミュレットで確実に仕留めていく。
青娥「うぐぐ、急ごしらえの戦力では時間稼ぎにもなりませんわね。芳香、出てきなさい!」
ここでアイツ一番のお気に入りを呼び出した。やはり地面から這い出てくると眠たげに青娥に文句を言っている。
芳香「せーがー、まだ寝る時間だぞー……」
青娥「巫女が襲ってきたのよ。やっつけて! そしたらいっぱいナデナデしてあげるわ」
芳香「よーし、がーんばーるぞー!」
青娥に乗せられてやる気を見せる芳香であったが、私は彼女の姿を見てギョっとした。
霊夢「ちょっと、その体っ……!」
首から下がつぎはぎだらけになっているのだ。恐らくは複数の死体から使える部分を青娥が選んで新しい体にしたに違いない。私は思わず吐き気を催した。
芳香「驚いたかー! これはえっと『めーよのふしょー』ってやつだぞ。すごいんだぞー! せーがを『ごくあくひどー』の○○から庇う為にこの私が身代わりになって……」
青娥「芳香、お喋りさせるために呼び出したわけじゃないのよ? さあ、あの巫女をコテンパンにやっちゃって!」
○○? 今確かに○○と言っていたわね。手を組んでいた筈なのに極悪非道? あの後仲間割れでもしたのかしら? ええい、今はそんなこと考えている場合ではないわ。つぎはぎだらけでいつも以上にぎこちない動きをしている芳香を相手しなくては。
霊夢「妖怪バスター!」
だが、勝負はあっけなくついた。妖怪バスター1発で芳香の片足が吹き飛び、転倒。そこへ陰陽玉を転がしてぶつけたことで芳香の身体ははじけ飛んでしまったのだ。頭部を残して。
芳香「やーらーれーたー!」
青娥「うう、思っていたよりも傷口がふさがるのに時間がかかっていたようね。ごめんね芳香、無理させちゃって」
よよよと涙を流しながら(いや、嘘泣きか?)、芳香の頭を愛おしそうに回収する青娥。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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