貴方「メカにばかり頼るからこういう事になるんだ」

逃げようとする河童をリフレックスリングで確保する。いつの間にか手にしていたオカルトボールは2つになっていた。

にとり「それアンタが言う?」
貴方「俺にはオプション達がいる。自分でも動いて状況を打破しようとする心構えもある。そして何よりも守るべきものがいる。ただの金儲けなんかよりもずっと重いものを背負っているんだ」

ガクリと肩を落とすにとりであったが、こちらの隙を突いて逃げようとしていた。

にとり「ボールなんて時間が経てばまた復活するんだ。こうなったらもう一度商売をやり直して……」

それを再びリングで拘束し、引き戻した。

貴方「おっと待ちな。お前には他にも頼みたいことがある」

そう言いながらこの戦いを脇目で見ていたわかさぎ姫に目をやる。

貴方「この子にオカルトボールそっくりの紫色の玉を作ってやってくれ。ガラスでもいいけれどピカピカにするんだぞ?」
にとり「ええっ、そんな事してる時間は……」
貴方「お前のせいで余計な戦いをする羽目になったんだ。それに事情も知らないのにボコボコにして可哀想だろ」

そう言ってにとりを納得させる。だが、俺は他にも要件があった。

貴方「あとは情報だ。どうして霧の湖にオカルトボールがあると分かった?」
にとり「それは私がドラゴン……じゃなかった、オカルトレーダーを使って……」
貴方「借りるぞ。どこぞの魔法使いと違って異変が落ち着けば返すから安心するんだ」
にとり「うわぁ~ん、大損害だ~!!」

悲鳴を上げるにとりからレーダーを取り上げる。

白蓮「あの……さすがににとりさんも可哀想になってきたのですが……」
貴方「……それもそうだな。にとり、この異変で行方不明になったのは財宝の神様だ。救出に貢献したと聞いたらお礼をしてくれるかもしれないぞ」

それを聞くや否や両目を「¥」マークにしてズイと目の前に踊り出す河童。

にとり「まっかせろい! オカルトボールのレプリカだろうが何だろうがぜひぜひ提供しようじゃないか。アールバイパーの追加武装が必要になったらいつでも来てくれ!」

やれやれ、思っていた以上に堪えてなかったようだな。安心した一方でまた何かやらかさないか心配だ。とにかくこの場所にはもう用はない。俺は白蓮と一緒に霧の湖を去ることにした。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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