銀翼に乗り込むと一気に上昇。これでひとまずは安心だ。

すっかり夜になってしまった人里の上空。満月が不気味に輝く中、俺は余ったべっこう飴を口の中で転がしながら、にとりから借りたオカルトレーダーに目を通す。どうやらボールが近いとより精密な情報が出てくるようであり、こころが何らかの方法でオカルトボールを手に入れているらしいことが分かった。

貴方「追いかけてくるだろうか? いや、こちらから仕掛ける!」

クルリと機体を回転させると、来た道を戻る。程なくしてマスクをモゴモゴとさせている(飴を舐めているんだろう)こころの姿を再発見した。浮かび上がるお面の中に紫色のボールが混じっているのを見つけた。

貴方「あんまり人様に迷惑をかけるんじゃあない。少しばかりキツーいお仕置きを受けて貰うぞ!」

ボールの所有権を得る為には戦闘は不可避。ただ遊んでいるだけ、あるいは妖怪として人間を殺すことなく怖がらせているだけにしか見えないが、こうやって突っかかってくる上にボールを持っているのだから回収しなくてはならない。

こころ「ねえ。キレイ? キレイじゃない? 答えてよー!」
貴方「しつこいなぁ……。わかったよ、答えればいいんだろ? あんたもキレイだけど聖様はもっとキレイ。これでいいか?」

心なしか笑みを浮かべたように見えたこころ。マスクをゆっくりと外し始める。恐らくは大きく裂けた口を見せて「これでも?」と言ってくるのだろう。だが、その時は来なかった。なぜなら、月をバックにマスクを外そうとした刹那、別の影が急接近してきてこころを撃ち落としてしまったからだ。

貴方「なんだっ!?」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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